「子どもへの熱いまなざしを感じます」とこのホームページの文章に対してコメントをいただきました。やっぱりさぼってはいられません。
公同幼稚園の園長先生がはいているジーパンはとても有名です。1枚1枚、後ろのポケットに刺繍がされています。春のたんぽぽ、園長先生のテーマの竹とんぼ、秋の彼岸花、真っ赤な葉っぱ、クリスマスにもちつき、一体何枚あるでしょう。季節にその日にぴったり着るのはなかなか気を使うそうです。子どもたちの目線がちょうどその先生の刺繍の部分になります。目ざとい子どもたち、目にしたものの名前がわからない花だったら、「あおいちいさなはながいっぱい」というふうに表現してくれたりもします。その刺繍をしておられるのは染色刺繍のプロの岡理恵さんです。この方には幼稚園の文集の表紙のデザイン、全体の装丁などととかいろんなところで教えていただいたりとお世話になっています。ホームページのところで真っ赤な太陽が描かれている絵がありますが、あれも彼女の作品で文集の表紙にもなりました。
ところで園長先生が詩を書き、それを刺繍で作品にされるということが何年か続けられてきていて、今回それで「詩刺繍展」が開かれることになりました。場所は東京池袋、なぜそんなところで、なのですが、それはまあおいておいて、この10月20日21日にオレンジギャラリーで行われました。1日目朝一緒にでかけて4時前には新幹線に乗って帰ってくるつもりででかけたわたしですが、いくつかの再会をすることができました。オープン前から駆けつけてずっと手伝ってくださった方々、3時、退出する準備をしていたところに飛び込んでこられたのは昨年転勤で東京に戻られたMさん一家。わたしが帰ったあとも千葉から1時間半かけてきてくださったIさん親子、どこに行っても必ず出会えるのが公同のつながりのすごいところです。MさんちのKちゃんはランドセルを背負って、Iさんちは駅のコインロッカーに預けてきたそうです。
公同がいつもいっぱい歌っているのは新沢としひこさんの歌、「せかいじゅうのこどもたちが」で始まったその出会いは20年以上を数えます。その新沢さんいわく、「どこでコンサートをしても、わたし公同ですと挨拶してくれる人が必ずいる。絶対言うよ、公同の人は」。「こうどう」が誇りであるとすればそれほどうれしいことはありません。
川上盾さんによって曲がつけられ、「いのちのうた」のCDにも収録された次の歌「このいのちを守れ」は、2003年11月23日に誕生したはじめての孫を抱いた日に作られたものです。その詩の額ももちろん会場に。その詩刺繍展は西宮では11月にアートガレーヂで行われる予定になっています。11月は3日が運動会、そして8日がこうどうまつりです。暦では霜降とのこと、公同幼稚園はまだまだ「秋」をその色づきを心で身体でいっぱいに感じているところです。ぜひまたのぞいてください。
「このいのちを守れ」(作詞/菅澤邦明 作曲/川上盾)
きょう 初めて 抱かれた
誰のためにも まだ生きたことのない
このいのち このいのちを守れ
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