いつしか秋が深まり、11月の半ばになりました。園庭の木々の落ち葉に出迎えられての毎朝の出勤です。3日に運動会、そして14日に公同まつりが行われました。3日にも14日にも懐かしい顔ぶれが集まってきてくれて、ここ公同ならではの時間が流れました。運動会のリレー、これは午後の圧巻です。まずは年長、2本のバトンは今年は甲山登山の折に園長先生が、山の木の枝と出ている根っこから作られたもの、その頂上1周のリレーから「今年のリレー」が始まり、運動会の日を迎えたのです。運動場全体がひとつになって年長を応援するそんな時間です。次に卒園児、この数がまたすごい、時間前から集まり始めていたことやトラックの中の長蛇の列に驚き、「いとこ」や「ともだち」という卒園以外のメンバーの登場にも感心したのでした。その次は「わが子がどうかというより」というおとなのリレー、何と毎朝少しずつ走ってきたという方までいるのがこのおとなのリレー、転んで手がずるむけなんてけが人まで出てしまうなかなかの迫力です。ここまでおとなを真剣にさせるのは一体何なのだろう、ただただいつも「ははーっ恐れ入りました」の時間です。6年在籍したおかあさんが「1年目はへーっおとなが走るんだと思った、でも人の前で走るなんてと冷ややかな目で見ていた。2年目には走らないと損と思い年々リレーへの思いが高まっていった」と言われていましたが、何かが変わる何よりおとなが変わる、それが公同の子どもの時間です。
4月の入園式では「おおかみと七ひきのこやぎ」のお話をプロジェクターで一緒に見て、7人のクラス担任の先生を7ひきのこやぎに見立てて紹介するということをしました。入園式に登場した絵本が、その1年あちこちに出てきて特におまつりではそのシンボルキャラクターにもなります。絵本の主人公はどこにもここにもいっぱいというのが公同ですが、特にその1年中にわたってとなるのは入園式メンバーです。おまつりまでの一日一日を楽しみにする恒例の「カウントダウン表」、今年は津門川に沿って行って公同幼稚園に行くようにとおかあさんやぎに見送られてこやぎたちがおまつりに出発、という設定で準備されました。おまつりまで毎日新しいお話が誕生しそれでどんどん期待が高まって、もちろん迎えたその日の朝も最高に盛り上がっておまつりの時間が始まったのでした。こうどうまつりという一日があるだけでなくその一日に向けても楽しむ、そのことを例年以上に味わった2009年のこうどうまつりでした。
子どもたちが卒園時に作るかばん、紺地のデニムが残っていてそれでウオールポケットを作ろうということになりました。それに飾るおかあさんやぎのワッペンと跳ねまわるこやぎを製作してくれたのは金沢にいる厚地さん旧姓右田先生です。毎年いっぱい手仕事をしてきてくれていて離れてもずっと応援してくださっています。その布地から5つのウオールポケットを作ってくださったのは高森先生。正規の職場を求めて公同から替わられましたが製作を引き受けてくださって忙しい中働いていただいて何と当日朝に5つ届きました。こうどうまつりでは考えられない値段がつけられましたがちゃんと貰われていきました。たくさんの願いや働きに支えられて終わったおまつり、感謝です。
さて運動会の前の日はお天気が悪く「明日は?」と危ぶんだのですが、昼には青空も広がる最高の天気の3日。口の悪いおとうさんに「順子先生ののろいか」と言われました。さておまつりは前夜から降りだした雨、雨脚の強い夜半、朝も暗い夜明け、でも!何と!9時前には止んだのです。そしてまたまた青空の広がる一日でした。今度はわたしは写真を撮られて「これからてるてるぼうずではなくこれを飾っておく」。晴れ女と言われて久しく、雨が降ってもそれは気持ちよく諦めていただいて、でもこんなふうに思っていただいて過ごしている日々は最高ですね、ほんとに感謝している毎日です。次に公同はクリスマス一色に。もちろんそれまでもその日もいっぱいに楽しむそんな「クリスマス」です。
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