16日(土)、たくさんの温かいまなざしに包まれる中、ついに大好きな35人の年長さんたちが卒園を迎え、新しい一歩を踏み出しました。
3年前の春。初めて公同幼稚園を訪れた時に出会ったのが、まだプレぽっぽと紺帽子だった今年の年長さんたちでした。「ん?」と首をかしげて見上げているみんなに、「おはよう」と声をかけると、「今ね、紙飛行機とばしてるねん」と笑顔で。
木陰がいっぱいの園庭に春の風が吹き込んで、フワフワと飛んでいく紙飛行機を嬉しそうに眺めているみんな。そんなみんなとのこれからの日々が始まっていくことがとても楽しみになった春の出会いでした。
そんな「はじめまして」の日からあっという間に3年。初めの1年は、みんなと一緒にドキドキわくわく♪すべてが初めて。え!?と驚く毎日が続いていきました。
たくさんのわらべうたとの出会い。さっきまで泣いていたお友だちが「♪せんべいせんべいやけた~」と聞こえると、急いで自分の椅子へと座ります。おぉ!さっきまでの涙はどこへ?と、まるで魔法がかかったような変貌にびっくり!わらべうたの豊かさとそこから「おやつ」という最強の楽しみが繋がっていることを知っていくみんなの変化にたくさん驚かせてもらってきました。
今までは目に留まらなかったようなことが全て宝物のように見えていく散歩道。当たり前だった何気ない毎日をみんなと過ごしていくことで、どれだけ輝かせてもらってきたでしょうか。そしてさんぽらったさんへと成長し、2年目を迎えたみんなと私。
この年はフリーという形でみんなと遊んでいく1年に。ぽっぽさんの頃よりは少し離れたみんなとの距離でしたが、しっかりとさんぽらったの先生方の元で成長していくみんなの姿を見守らせてもらってきました。
公同はこれだからいい!と思う中の一つは園庭でのひととき。いろんな色の帽子のみんなが混ざり合っています。不安になると、そっと近くにやってきてモヤモヤしたことを説明する。幼稚園に行きたくないときは、その理由を、時間をかけて教えてくれたことも。
無理に声をかけるわけでもない。ただのんびりとうんていの柱や部屋の前に一緒に座っていると、戻っていく笑顔でした。
そしてまたみんなと一緒に過ごす年長さんの日々へ。「こんどう、ねっこさんとはっぱさんの先生なんでしょ!?じゃあお部屋もみんな一緒?またみんな一緒じゃん!楽しいねぇ♪」初めて担当する年長さん。大丈夫かなという私の不安を取り除いてくれたのは、みんなでした。「大丈夫!やってごらん♪私たちがついていくから」と言わんばかりに、一生懸命ついてきてくれた年長さんたち。何か忘れていたり、走り回っている私を「もう近藤ったら~。しっかりしなさい」といつもフォローして背中を押してきてくれました。
毎日あの門を走り抜けてきて、「近藤おはよう!今日はどこか行く!?トイレ行って水筒もって並ぶ?」
そこには仲間の姿があって、声をかけあうみんな。私の言うことなんてないんじゃないかと思うくらい逞しいその姿に、感動させてもらってきました。
心が折れそうになった時も、みんなが前を向かせてくれて、「近藤を助けなくちゃ」とおうちで話していてくれた子も。みんなからたくさんの気持ちを貰いました。大好きをいっぱいに伝えてくれるみんなのおかげで、本当に楽しかった1年間。君たちと一緒に年長さんになれて本当によかった!
近藤が部屋からいなくなると、いつも始まるかくれんぼ。「あれ?年長さんいない~」と言うと、一斉に「わぁー!」と部屋中から飛び出してきてくれます。実はこれ、ぽっぽさんの頃からずっと♪そんなみんなとの長く続いたかくれんぼ。「あれ?年長さんいない~」と言っても、もう出てこない部屋の中。これからは遠い空の下へと、のお友達もたくさんいます。毎日会えることが当たり前のようだったみんなの笑顔を見られなくなるのは少し寂しいけれど、大丈夫。
同じ空が続いています。またきっと会える日を楽しみに、これからどんどんと進んでいくみんなの一歩を心から応援しています。
たくさん一緒に歌ったね。最高の景色も見てきたね。本気で喧嘩をしたこともあったね。みんなのおかげでたくさんの景色を見てくることが出来ました。今日の君はどんな色?いろんな色に輝いてきたみんなとの日々。全部集めると、とってもすてきな虹色に輝いていたね。
「先生一人で大変じゃない?」とたくさんの温かい言葉もかけてもらってきました。
だけど、全然、大丈夫♪私にはいつも35人の先生たちがいました。たくさんのことを教えてもらってきました。とても幸せだった!と心から思える1年間。そして決して一人ではありませんでした。私だけでは届けられない豊かな毎日。子どもたちの出会いをたくさんの絵本やわらべうたなどで色鮮やかに輝かせてくれた順子先生。後川に登山、見ることのできない最高の景色を見せてくださった菅澤先生をはじめ、年長さんの日々を支え、豊かにしてくださったすべての方々に心から感謝しています。
いろんな日々があったけど、確かに自分で歩いてきた道のり。どんなペースでも、またどんな寄り道をしてもいいね。
あせらない あせらない
きみのあるくみちは いしっころだらけで
すてきじゃないか
あせらない あせらない
みずたまりにうつったそらは
あんなにきれいじゃないか
あせらない あせらない
きみのあるくみちが ひとにはみちくさに
みえたとしても
あせらない あせらない
かぜにゆれるはなが
きみがくるのをまってたんだよ
必ず続いていく道のなかで、ここで歩んできた一歩一歩が、これからも続く道を支える自信へと繋がっていきますように。ニコニコ笑顔の子どもたちと教会学校でまた訪れてくれる折に会えるのが楽しみです。
3年間にいっぱいの感謝!!
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