「タングラム」の遊び方は、とっても簡単です。お届けしている7枚の木片(2種類の直角二等辺三角形、四角形、平行四辺形)のすべてを使って、お届けしている「図形」の動物などにします。図形は、「ネコ」「ウサギ」「クジラ」などとなっていますが、「まあ、そういえば…」ぐらいのつもりで、「本物とは違う」などとは言わないでください。「図形」なのですから。図形には、うしろのページに「正解」もつけています。
なお、以下の数字、アルファベットには正解はついていませんが、「挑戦」してみてください。
ここで「タングラム」について
①制作にあたっては、手元にある「タングラム」(1982年、河出書房新社)(*現在は、絶版)を参考にして、「図形」は、「タングラム」からコピーしました。
②お届けした7片を組み合わせると、正方形になります。(というか、11cm角の正方形の板を、電動糸のこで7片に分割)。
③7片の板は、元の正方形を同じ二等辺三角形を16に分割したそれぞれを、4枚、2枚、1枚の組み合わせる形で、出来ています。
④西宮公同幼稚園、教会学校のタングラムとの付き合いの歴史は、手元にある「タングラム」が、「1982年、第3版」とありますから、40年と古く、そのころに、どこかで誰かに紹介されたのだと思われます。
その他の図形あそびについて
同じ頃から遊んでいるのが「三角パズル」です。40年近く前、枚方市で障害者の施設で見つけ、面白そうなので買い求めたのが始まりです。大雑把な作りの大雑把な仕上がりでした。とはいえ、(それなりの「工夫」の)ケースに入っていたのですが、持ち帰ってはめ直そうとすると、「確かに、はまっていた!」はずなのに、変形六角形のケースにはめられなくて、固まってしまいました。その時の「どうしてだろう」が始まりで、自作することになり、辿り着いたのが、「三角パズル」の元になる図面です。
①変形六角形にはめ込まれている(12片は、正三角形6個の組み合わせで出来ていて、これ以外の形はありません)。
②12片は、それぞれ6個の正三角形からなっていて、変形の六角形のケースには、12×6=72個の正三角形が収まっていることになります。
③この図面をもとに、違う形の12片を、電動糸のこで切って遊ぶことになったので、「三角パズル」と呼ぶことになりました。
④もう1枚の図面は、三角パズルのそれぞれに12の動物「十二支」を見立てて、組み木作家の小黒三郎さんがデザインしました。(そのいきさつは、小黒三郎さんの組み木の本「動物と平面パズル」のあとがきに書かれています)このパズルには、名前があって、「ヘキシアモンド」で、正解は4000通り以上だそうです。
なお、「三角パズル」、および小黒三郎さんの「十二支・ヘキシアモンド」は、制作、販売もしていますので、ご希望の方は事務所の方にお問合せください。
本著のポリイヤモンドの新作「十二支・ヘキシアモンド」の図面を、先日、西宮北口の西宮公同幼稚園の菅澤邦明園長に送った。本著の作品についての原稿を書き終えて、ほっとひと息ついていた頃、園長から荷が届いた。開けてみたら、ぼくの図面をもとにブナの九ミリ合板で制作したパズルだった。
ぼくが本の出る前に図面を彼に送ったのには理由があった。もう六、七年も前のことだったが、この図面の元の幾何図形を、動物にしてほしいと園長から手渡されたのである。園児たちには幾何図形のまま『三角パズル』として遊ばせていたらしい。それ以来、このヘキシアモンド図形の動物化が、ぼくの頭の隅に課題となって残った。それをようやく果たせたので、本の刊行の前に図面を送ろうと、ぼくは思った。
「動物と平面パズル」
小黒三郎・組み木シリーズ6 「あとがき」より
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