長い休みに入り、子どもたちの声を聞くことがなくなった幼稚園ですが、少し遅れて始まったセミたちの鳴き声は、中でも午前中は周辺に広く響き渡っています。
そんなセミたちは、そうして地上での活動を終えますが、地面に落ちたセミたちは、いつの間にか跡形もなくなります。アリたちの「活動」です。
そうして、例年にも増して酷暑の夏真っ盛りの幼稚園の庭では、秋を感じさせる自然の営みが確実に始まっています。
子どもたちのかき氷で必ず「カリン!」の声のあるカリンシロップになるカリンの実は、昨年はほぼゼロでしたが、今年は、夏休み前に子どもたちが数えた時、40個を越えていました。
枝をバッサリ切られたイチョウのギンナンは、そうして数が少なくなった結果、大人の親指ぐらいの実になって、黄色くなる準備をしています。
お隣りの敷地に葉っぱや実を落として「迷惑」になる、渋柿や棗(なつめ)は、それなりの「分」を守って、しっかり実を付け、その実を膨らませています。
オリーブも、枝をバッサリ切られてしまいましたが、小さな小さな白い花を咲かせていて、少ないながら実を付けています。
「食べる」ことにこだわって植えられ、育てられてきた幼稚園の庭の木々です。何よりも、季節を実感させてくれるそんな木々、そして訪れる秋が、幼稚園の庭で確実に始まっています。
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