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2022年02月04週
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(前週よりつづき)
そのことでの米軍基地の調査を申し出ても、一切そして決して応ずることはありません。そこは、米国・米軍の基地なのですから、そこでの権限の一切は、米国・米軍にあるからです。そこから自由に出入りする米軍兵士に、感染が広がってしまいました。12月1カ月の感染者数は6313人になりました。そうして激増する米軍の感染者数に合わせるようにして、沖縄での感染者数も激増しました。こうして米軍基地の米軍の感染が激増しているにもかかわらず、感染の有無が一切明らかにならないまま、兵士たちは自由に基地から出入りしていました。沖縄ではなく、岩国などの米軍兵士の感染、その周辺の人たちの感染が増えはじめてやっと、国・政府は米軍兵士の基地からの出入の制限を求めました。沖縄はその出入りの制限の継続を求めましたが、米国・米軍はさっさと解除してしまいました。
 米国・米軍がそんな風にしてしまう、ないしはできてしまう根拠は「明解」です。そもそもが、沖縄の米軍基地で何が起ころうとも、たとえ起こったことが、沖縄で生活する人たちの生活をおびやかすことがあっても、米国・米軍基地がそのことで何一つ左右されることがないことは、もともとが日米の了解事項だからです。日米同盟の日米安保条約が、国と国との了解事項としてそれを認めていますし、その了解事項を具体的に明示しているのが、「日米地位協定」です。それにもとづけば、感染症が基地内で激増しても、そのことを沖縄の人たちに周知することも、感染しているらしい兵士の基地からの制限を求められる理由もありませんし、「そんな事は必要ではない」と、日米・・で了解しあっているのです。もちろん、これは、「外来機」の嘉手納や普天間への飛来も同様です。嘉手納ないし、普天間基地を、米国・米軍基地として使うことは了解済みなのですから、どんな使い方をしようと、米国・米軍の「勝手」なのです。もちろん、兵庫県、西宮に住んで生活する人たちが、飛来する米軍機の轟音におびやかされることはありません。そこには、そんな米軍基地は存在しないからです。
 しかし、沖縄には、そんな米軍基地がそこで生活する人たちのすぐそこに存在し、「普天間は世界一危険だから」と、その危険は全くそのままに、辺野古への移設を決めて新米軍基地の工事が強行されています。
 同時に強行されているのが「先島を含めた、沖縄県全体の日米による要塞化です。

・2月8日 「嘉手納にAC130飛来」
・2月9日 「那覇軍港で訓練強行、米軍、早朝夜間も想定、きょうから本格化」「那覇軍港にヘリやオスプレイ、訓練常態化に危機感」「軍港銃構える米兵、那覇で訓練、戦時さながら物々しく/市民『訓練やめろ』即時中止求め抗議」
・2月10日 「那覇軍港訓練が本格化、米軍、夜間に巡回か」「那覇軍港で強行、市街訓練、日没後も続行」「台湾有事念頭に訓練か、那覇軍港、基地負担増、県が懸念」「嘉手納騒音激化に抗議、町議会決議、外来機禁止求める」
・2月11日 「那覇軍港夜間も訓練、市民ら米軍強行に抗議」
・2月12日 「嘉手納で離着陸計182回、三連協目視調査、騒音最大92.7デシベル」「那覇軍港、大型ヘリ飛来に市民ら憤り」
・2月13日 「米軍ヘリ飛来相次ぐ、那覇軍港、市民50人抗議」
・2月15日 「外来オスプレイ、嘉手納基地飛来、米軍空母艦載機」
・2月17日 「F35B1機、新たに飛来、嘉手納基地訓練も」

「日米共同作戦計画原案、南西諸島に攻撃拠点、米軍、台湾有事で展開、住民巻き添えの可能性」「基地強化増す懸念、県や自治体作戦に反発」「南西諸島に攻撃拠点、『沖縄また戦場に』」(沖縄タイムス、2021年12月24日)。「日米共同作戦計画原案、南西諸島に攻撃拠点」のような新聞記事が、このあたり(兵庫県、西宮市)にいて、聞こえてきたりはしません。「自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画の原案を策定したことが分かった。有事の初期段階で、米海兵隊が鹿児島県から沖縄県の南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置くとしており、住民が戦闘に巻き込まれる可能性が高い」(12月24日、沖縄タイムス)。「…可能性高い」の「高い」なのは、台湾有事はもちろん、沖縄県のほぼ全域が常時「戦闘訓練」の実施されている米軍基地そのものであり、南西諸島では自衛隊による基地整備とミサイル部隊などの配置が進んでいます。「南西諸島にある有人、無人合わせて200弱の島のうち、軍事拠点化の可能性があるのは約40カ所。大半が有人島で、水を自給できることを条件に選んだ。陸自がミサイル部隊を配備している奄美大島や宮古島や配備予定の石垣島も含まれる」。
 「軍事拠点化」の可能性のある島は「有人島」です。その奄美も、宮古も石垣も、島の人たちが生きて生活の歴史をきざんできた、かけがえのない生活の場であったし、今もそうです。軍事拠点化の可能性がある、それら島々はしかし「有人島」になってしまいます。島の人たちが生きて生活の歴史をきざんできて、今もきざんでいる一人一人の人間の顔や姿の見えないただの無機質の「有人島」になってしまいます。現に、沖縄を基地とする米軍・米国にとって、沖縄は人間の顔や姿が見えない「有人島」と理解されてきました。
 それが、たとえば「嘉手納で離着陸計182回」だったりします。「嘉手納町と、北谷町、沖縄市でつくる三市連絡協議会(三連協、会長・渡久地政志北谷町長)は、10日(2月)、米軍嘉手納基地周辺で目視調査を実施した。午前7時から午後6時まで、3市町村の計3か所で米軍機の飛来状況を調べ、離着陸やタッチ・アンド・ゴーなどを計182回確認した。過去5回の調査と比較すると、昨年1月の192回に次いで多い回数だった」「今回の調査では、騒音の最大値は嘉手納町屋良の「道の駅かでな」で、F35戦闘機が離陸した午前9時52分に92.7デシベルを記録した」(沖縄タイムス、2月12日)。日中の12時間弱で、生活している人たちの真上を182回の離着陸、タッチ・アンド・ゴーを繰り返し、騒音はもちろん、大小の装備品を落下させたりしている米軍機です。それは、戦争・戦闘の訓練である基地は見えていても、その周囲、その真下で生活している人たちの生きた生活は決して見えないし、見ることもありません。ただの「有人」の「有人島」なのです。
(次週につづく)
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