日本キリスト教団西宮公同教会・西宮公同幼稚園
教会について
礼拝・諸集会のご案内
小さな手・大きな手
公同通信
教会学校について
公同幼稚園について
どろんこと太陽
関西神学塾:スケジュール
関西神学塾:講師紹介
楽しい学習
賃貸住宅事業部とは
テナントについて
活動内容
アートガレーヂについて
催し物のご案内
リンク
アクセスマップ
お問い合せ
width=1
top>小さな手大きな手
width=639
小さな手大きな手

height=1
2022年03月05週
height=1
前週よりのつづき)
・3月13日 「復興拠点の造成開始、大熊、住宅団地や商業施設」
・3月15日 「測定地点追加、50カ所、海水モニタリング、処理水放出で」「第一原発でコロナ集団感染、デブリ取り出し準備の作業員」「1号機原子炉格納容器の調査を再開、東電」
・3月17日 「コンテナ8基転倒、第一原発周辺線量変化なし」
・3月18日 「本県震度6強、冷却水一時停止相次ぐ、第一原発5号機、第二原発1,3号機、核燃料プール、処理水タンク80基超ずれ、廃炉作業、災害リスク課題」「廃棄物保管改善を、第一原発被害など確認、規制委の山中委員」「本県沖地震発生後の東京電力福島第一原発、第二原発の動き」
・3月19日 「タンクずれ新たに75基、本県震度6強、第一原発計160基」
以上、福島民報

 毎日新聞は、東北の大地震、そして大津波、更にそれによって起こった東電福島の事故の11年目に当たり、その事故の原子炉の廃炉、そして核心部分としての「デブリの採取」を、1ページの記事にしています。(前掲3月12日、毎日新聞)。ただ、それが核心部分であるとしても、11年経った今も当面は、多岐にわたる決して手の抜けない緊急の事故対策に追われるのが、東電福島の重大事故が突き付けている現実です。そして、それが取り返しの付かない重大事故であるにもかかわらず、そのすべての事実を矮小化してきたのが、事故の本来の当事者である国、及び東電の対応で、それは事故当初からも、また11年の歩みでも、そして今も変わっていません。
 更に、これからも変わりそうにないのは、「事実の矮小化」が、事故理解ひいては事故対策にすべてに及んでいることです。
 東電福島の事故から11年、今までも変わりなくそんな事実を追いかけることになったのは、事故理解ひいては事故対策が「事実の矮小化」を前提と言うか、敢えてすることによって実行されているからです。今、改めて、その大きな枠組を示すと以下のようになります。

1、デブリ(溶融燃料)をすべて取り出すことで、事故対策の終了とすると言うことについて。
2、「処理水」の海洋放出で事故対策の大きな山を越えるとする対策について。
3、放射性廃棄物の最終処理(最終処分場)の確保が可能だとすることについて。

1、デブリ(溶融燃料)のすべてを取り出すことで、事故対策の終了とすると言うにことについて。
 東電福島の事故が「重大事故」である所以は、放射性物質を環境中に放出し、それが止められなくなることでしたから(現在進行中と言う意味では「……ですから」)、その完全な処理、溶融燃料の取り出しが事故の最終処理と言うことになります。
 ですから当然、事故の終了として当初から、「デブリ取り出し」は課題であり言及し続けられてきました。時間的には、その最終は、「なんとなく」30年くらい先などとも言われてきました。だとすると、事故から11年、総量で800トンを超えるとも言われる溶融燃料取り出しは、ぼちぼちそれが始まっていないと間に合わないことになります。ですから、それを約束した側、(国、及び東電)としては、その具体的な手順と進行状況を内外に示す必要があります。
 で、時々「断片的」に言われてきたのが「デブリの取り出し」「デブリの取り出し開始」だったりします。しかし、この「デブリ」は、なかなかの「やっかいもの」で、手を突っ込んで、一つかみ取り出すなどということは、もちろん絶対に不可能です。溶融、3000度とも言われる超高温で燃料そのものが溶けて、その2重の容器も溶かして落下しコンクリートも溶かしてしまっているとされる燃料及び混合物は、原子炉格納容器の底部で、どんな状態でどんな形状でそこにあるのかなどについて、ほぼ全く解っていません。そのすべてを拒んでいるのが、溶融しているとされる燃料その他、そしてその周囲が超高濃度の放射能、放射性物質そのものであるからです。
 事故から11年、そのことでたどり着いているのが、その状態及び形状を確認する為のロボットアームで操作するカメラの挿入と、その微量な一部を取り出す為のロボットアームの挿入及びその実施の為の道具の製作・試作です。で、なんでそんな先の遠い話になるのかと言うと、すべては、超高濃度の放射能・放射性物質がそれを拒むからです。
 原子力発電所の稼働の条件は、絶対にそんな事故は起こらない、放射性物質を外部に漏らさないことでした。なぜなら、そんな事故が起こってしまった場合、どんな意味でも手の施しようがないからで、人間の到達している技術も、技術者たちもその事は承知していました。
そして、なのに、その事故が起こってしまいました。2011年3月の東電福島の重大事故です。そして起こってしまった事故は、閉じ込められなくなった放射性物質を環境中に放出し続けますから、その元の元であり、言わば「元凶」であるところのデブリの処理をどうするのか、容赦なくそれを突き付けられています。
(次週につづく)
height=1
[バックナンバーを表示する]
height=1


?????width=80

Copyright (C) 2005 koudoukyoukai All Rights Reserved.