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2022年04月02週
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(前週よりのつづき)
 汚染水は、それから放射性物質を取り除いて、取り除いた放射性物質はそれとして、取り除いたとは言うものの、完全には取り除くことのできない水は、やはり汚染水として、タンクで貯蔵されることになりました。それは、いくつかの段階で、放射性物質を分離した後の、完全には分解できなかった放射性物質と、中でも全く取り除くことのできないトリチウムを含む「汚染水」です。最初の頃、国・東電は、この汚染水に含まれているのは、トリチウムだけだとしていて、そのことでもって海洋放出をするとしていましたが、他にも少なからずの放射性物質が含まれていることを認めざるを得なくなり、今は、その更なる再処理をした上で放出するとしています。トリチウムは分離できません。この経緯で明らかになったのは、いくつかの段階で分離することになっている放射性物質は、完全に分離できないことです。従って、海洋放出するとしている「処理水」は、正真正銘の「汚染水」です。
 なのに、これを「処理水」と定義して、復興庁は、「誤った情報に惑わされないために。誤った情報を広めて苦しむ人を出さないために/ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」という、中高生向けのパンフレットを作成し、学校現場で配布しています。
以下がその「3つのこと」です。

「1:トリチウム(3重水素)は身の回りにたくさんあります」
「2:だから気づいてほしい。トリチウムの健康への影響は心配ありません」
「3:それで皆さんを不安にさせないよう、取り除けるものは徹底的に取り除き、大幅に薄めて海に流します」

 で、パンフレットには、以下のことが小さく書かれています。「ALPS処理水とは、トリチウム以外の放射性物質が安全に関する規制基準値を確実に下回るまで多核種除去設備等で浄化処理された水のことです」。しかし、この説明は誤りがあります。そもそも「ALPS」が多核種除去設備のことで、東電福島で排出される汚染水に関しては、それ以外に第一段階の「セシウム除去設備」以外「等」と言われるものは存在しません。そして、この説明が、少なからず誤りでないのは「…安全に関する規制基準を確実に下回るまで」とあるように、完全に放射性物質が除去されているとは言っていない点です。ただ、だからと言って、決して「浄化処理された水」ではありません。たとえば、一般家庭などで使われる水は「浄化処理」されていますから、生活の中で普通に「飲料水」として使います。「浄化処理された水」なのです。しかし、言われている「ALPS処理水」は、このパンフレットが自ら認めるように、放射性物質は、いわゆる「安全に関する規制基準を確実に下回る」としても、放射性物質を含む「汚染水」なのです。ですから「3.それでも皆さんを不安にさせないよう、取り除けないものは徹底的に取り除き、大幅に薄めて海に流します」となります。ですが、どうしても「徹底的に取り除き」得ないものは残りますから、えいや!で薄めて、えいや!で海に流すことになります。口では「浄化処理された水」とは言いながら、飲料にするとは決して言いません。
 処理水ではなく、放射能汚染水である事実は、完全に否定することも隠すこともできないからです。
 ところで「2、だから気づいてほしい。トリチウムは健康への影響は心配ありません」は、そもそも正確ではありません。問題になっているのは、単にトリチウムではなく、そのトリチウムはもちろん「放射性物質が安全に関する規制基準を確実に下回るまで」とあるように、いろいろあれこれ放射性物質が除去できないままの水なのです。そのことをめぐって、「健康への影響は心配ありません」の理由として、「体内に入っても蓄積されず水と一緒に排出されます」「トリチウムから出る放射線はとても弱いので、皮膚も通れません」とあります。しかし、なんせこの物質は水、たとえばその大半が水である血液の中に入りますから、蓄積されないと言っても、ほぼ水として体内を循環することになります。「弱い」と言いますが、人間の体を作っている細胞もかなり小さく、そして負けないくらい弱いエネルギーで動いています。要するに、トリチウムの弱い放射線であっても、十分に影響を受けるくらい、小さく弱いのが人間の体を作っている細胞だとすれば、影響を受けないはずがないのです。だからと言う訳ではないでしょうが「心配ありません」で終わりにしないで、「放射線は細胞を傷つけますが、細胞は修復機能があります」と、小さく付け加えます。
 このパンフレットは、中高生向けとして学校現場で配布されます。中高生というものは、それが何であれものごとを科学的に見、かつ考察することが学習の基本であるはずです。なのに、科学的ではあり得ないものを配布し、それでもって「誤った情報に惑わされないために。誤った情報を広めて苦しむ人を出さないために」は、中高生及びその現場を見くびると言うか、愚弄していることになります。
(次週につづく)


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