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小さな手大きな手

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2023年05月03週
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(前週よりのつづき)
 「現場力をつけていただきたい」と「しっかり育成していきたい」は、まあそうなのでしょうが、たとえば、事故から12年も経って、1号機の使用済核燃料がそのままであること、それのために「邪魔」になっているベント用の配管に手こずっているのは、作業技術ではなく、そこに残り続けている高い放射線量の放射性物質です。たとえば「切断装置に電気を送る発電機が停止したりするトラブル」などのトラブルはもちろん「現場力」が欠けているとしても、そんな事になってしまう何よりの要因は、そこにある、高い放射線量の放射性物質です。技術は、頑張れば「現場力」を付けられなくはありませんが、どんなに現場力を付けたとしても、そこにあるのは、技術の壁ではなくて、高い放射線量の放射性物質の壁です。壊れた原子炉からの超高濃度の放射性物質の「配管」になった「排気筒を結ぶ外形30センチ余りの配管」は「直後には排気筒根元の配管地威嚇で毎時10シーベルト以上の高線量を観測」していたのですから。
 廃炉はもちろん、セシウム吸着塔で使われている使用済(じゃなくて、セシウムが満杯‼)のカートリッジにしても、多核種を取り除いたトリチウム汚染水にしても、そもそもが処理不能のものが生まれ続けるのが、東電福島の重大事故なのです。
 たとえば、以下のような「話し」も、「話し」としてそもそも成り立たないのです。
 「…東電は、脱水によって体積を3割程度にできると期待し(汚染水から取り除いた放射性物質を含んだ泥状の廃棄物を)、21年度に施設をつくる申請をした。だが、原子力規制委員会から作業員の被曝防止対策が不十分だと指摘され、設計を見直すことに」「福島第一廃炉推進カンパニーの小野明代表は昨年10月の記者会見で、『我々の認識が少し甘かった。規制委員会から指摘されたことは、しっかり考えなければいけなかったのかなと思う』と話した」(4月9日、朝日新聞)。
 「甘かった」と言うことでなら、「脱水によって体積を3割程度にできる」の「脱水」によって、事態はそんなに変らないという認識の欠落こそが「とことん甘い」と言うよりありません。
 だって、「脱水」によって3割になったりすると、それで残るのはやっぱり高濃度の放射性物質で、「水」の方も高濃度の放射性物質の汚染水です。結果、その両方を保管管理する容器や保管場所が必要になります。だとすると、これって、増え続ける容器、及びその保管場所と同じくらいやっかいです。
 ところで、問い合わせていたいくつかの質問について、5月1日に東電から回答がありました。その中で、トリチウムが貯められているタンクの数について「海洋放出が検討されているトリチウム汚染水が貯められているタンクの数」「約1000基」ありました。
 回答は、そんな厳密なものとは考えられていないようですが、今までの経緯などを踏まえ、少し厳密に見ると以下のようになります。

・「海洋放出が検討されている」について:2020年に増え続けるトリチウムの扱いに「窮」して東電でもなく、それを監督する原子力規制委員会でもなく、国が海洋放出を決めてしまいました。海洋放出を前提に「安全」が語られ、海洋放出は、原子力規制委員会、IAEAなども、ほぼ追認する形で決まっています。ですから、「検討」ではなく決まっていて、その放出の為の手段として、東電福島から1キロメートル沖までの海底トンネルの工事もほぼ終わっています。
・トリチウム汚染水:東電はもちろん、国も「トリチウム汚染水」とは決して言わないで、「処理水」と言い続けています。しかし、この汚染水には、トリチウムだけではなく、2段階で取り除いた後も「多核種」が含まれています。更に、かなり早い段階で海洋放出を決めていた汚染水は「トリチウム処理水」としていましたが、多核種も含まれていることを認めざるを得なくなり、「再処理」をしている、とされています。
・タンクの数約1000基:汚染水を貯めているタンクは、当初いくつかのパーツをボルトでつなぐものでしたが、汚染水漏れが多発した為、現在は溶接したタンクに変えられており、その容量は1000トンです。別に汚染水の現在量を東電は137万トンと発表していますから(4月28日、福島民報)、タンクの数は1370個が正しいように思えます。
(次週につづく)
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