日本キリスト教団西宮公同教会・西宮公同幼稚園
教会について
礼拝・諸集会のご案内
小さな手・大きな手
公同通信
教会学校について
公同幼稚園について
どろんこと太陽
関西神学塾:スケジュール
関西神学塾:講師紹介
楽しい学習
賃貸住宅事業部とは
テナントについて
活動内容
アートガレーヂについて
催し物のご案内
リンク
アクセスマップ
お問い合せ
width=1
top>小さな手大きな手
width=639
小さな手大きな手

height=1
2023年07月04週
height=1
(前週よりのつづき)
 でも、だって、現在海洋放出実施の直近の「日程」まで示されている「処理水」は、IAEA総会で日本側が「適切な表現は処理水だ」指摘したにもかかわらず、韓国側が指摘する「汚染水」である事実は間違っていません。
 まあ、敢えて言えば処理水でなくはありません。第一段階で、セシウムを「処理」し、それを次の段階、多核種除去設備(ALPS)で「処理」して、たとえ処理できなかったとしても「処理」をしたのは確かなのですから。
 ただし、「従って処理水」だから「海洋放出をする」というのは飛躍しています。「処理はしたけれども、トリチウムを含む放射性物質は、完全に除去・処理はできていない」のですから、放出するとしているものは放射性物質を含む汚染水であるのは間違いありません。で、確かに、間違いなく汚染水ですから、それを海水で薄めて、更に、放出の為の特別の施設、その一つが沖合へ1キロメートルの海洋トンネルを作って放出したりするのですから、その事で自ずとそれが汚染水であることを認めています。
 ですから、視察し報告会を開いた視察団は「だったら飲んでみたら」と言われたりしています。
 そして、今、東電福島の事故の「残っている喫緊の大問題とされている「処理水」の海洋放出ですが、事故対策のそれにも増しての「大変」は、たとえば「汚染水を浄化する過程で生じる放射性物質を含む汚泥の発生」(及びその発生量)の問題です。(6月2日、福島民報)。この報道も正確ではないのは、東電福島で環境中に放出される放射性物質に関する限り「浄化」はあり得ないことです。言われている「浄化」をしたとしても、必ず、取り除いたとする放射性物質、取り除き切れなかった放射性物質、そのいずれも残ってしまいます。「処理」の後で残る放射性物質に、即ち、それはそのまま汚染物であり続けるのです。
 その汚染物、中でも言われている「汚泥」は大変です。「福島第一原発では1~3号機の溶融核燃料(デブリ)への注水などで汚染水が生じる。(それを)多核種除去設備で浄化処理する際に一定量の汚泥が残るため、ポリエチレン製容器に入れ、コンクリート製の箱で保管している。5月11日現在、保管容量4384基のうち4173基(95.2%)が埋まり、2025年(令和7)年6月ごろの満杯となる見通しという」(6月2日、福島民報)。「汚泥は…ストロンチウムなどの放射性物質を含む…容器は約3立方メートルあり、2日に1基のペースで増えている。保管容量4384基に対して15日現在、95.6%の4195基が埋まり、来年7月ごろには置き場がなくなる見通しという。東電は192基分の増設を計画しているが、1年ほどで再び満杯になる。用地の確保にも限りがあり、保管している汚泥の減量や処分など抜本的な対策が求められる」「東電は脱水により汚泥の体積を少なくする処理施設の建設計画を2021(令和3)年に打ち出したが、設計段階で足踏みしている」(以上、6月24日、福島民報、論説)。
 いわゆる海洋放出を、「処理水」にして国の判断(政治判断)で決めてしまったトリチウムを含む汚染水と違い、こっちの方は高濃度の汚泥ですから、「脱水により汚泥の体積を小さくする」としても、処理及び施設そのものの稼働は被曝の危険がありますから(ALPSの場合の容器も・・)、「設計段階で足踏み」ということになってしまいます。
 これこそが、東電福島の事故が突き付ける事実と言えます。
 「論説」は、「第一原発の汚泥」で「総合的な対策必要」とし「国と東電は、行き場のない放射性廃棄物の最終処分についても議論を前進させなくては、汚泥の問題は解決しないと捉えるべきだろう」としています。問題は、論説が指摘するように「行き場のない放射性廃棄物の最終処分」なのです。そして、論説そのものが、逆説的な意味で、その現実を指摘することにもなっています。
 問題は、「行き場のない放射性廃棄物の最終処分」なのです。ですから、「海水で薄めて海に放出する」などということになってしまいます。高校生たちが指摘するように「…だったら、そのまま海へ放出するのと、どこが違うのですか」という質問になり、およそ150億円をかけて、放出工事を担当した人たちは答えに窮することになります。



height=1
[バックナンバーを表示する]
height=1


?????width=80

Copyright (C) 2005 koudoukyoukai All Rights Reserved.