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2024年12月03週
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(前週よりのつづき)
・11月20日 「第一原発1号機、格納容器貫通部付近、線量の測定調査開始」「原発事故後の研究成果発信、県とIAEA、大学生に講義」
・11月22日 「第一原発2号機、配管破損原因は腐食、核燃料プール冷却、来週にも再開」
・11月26日 「第一原発処理水測定確認用タンクにさび、東電『問題ない』」
・11月29日 「第一原発建屋内で高線量確認、最大毎時3000ミリシーベルト以上、東電調査へ」

 「第一原発事故からあす5000日」「避難者依然2万5700人超」「残る帰還困難、廃炉進まず」とする、11月16日の地元新聞(福島民報)の、いまなおそれらを「強いる」東電福島は、溶融した燃料から、高濃度の放射性物質が漏れ続けています。
 「東京電力は19日、福島第一原発1号機原子炉建屋内にロボットを投入し、格納容器貫通部付近の放射線量の測定調査を始めた。この周辺では、2021年12月に毎時約200ミリシーベルトの高線量が確認された」(11月20日、福島民報)。
 「東京電力は、福島第一原発一号機の原子炉建屋内で最大毎時3千ミリシーベルト以上の放射線量を確認したと28日、発表した」「東電によると、高線量が確認されたのは原子炉建屋3階にある格納容器貫通部付近。遮蔽(しゃへい)壁の内側に17日からロボットを投入し、線量を調べていた。投入位置では毎時570ミリシーベルトだったが、貫通部に近づくにつれて線量が上昇した。ロボットに搭載された線量計は最大で毎時3千ミリシーベルトまでしか測定できないため、実際はそれより高いとみられる」(11月29日、福島民報)。
 「格納容器貫通部付近」ということでは、0.7グラムのデブリを取り出したとされるそれは、2号機の貫通部から実施されたもので、放射線量の詳細は発表されていませんが、条件としては1号機の貫通部付近とそんなに変らないはずです。
 デブリの取り出しが「0.7グラム」に止まるのは、他でもない、事故の東電福島の中でも建屋、その内部格納容器付近が漏れ出して止めることのできない放射性物質、その高濃度の放射線で現在も汚染され続けている為です。
 そうして取り出された0.7グラムの溶融燃料の移動も、前掲のような取り扱いを余儀なくされます。
 こうして、原子炉周辺で高い線量が確認され続ける一方で、「第一原発事故からあす5000日」の現場では、その「5000日」が、新たな問題を引き起こしています。「第一原発2号機、配管破損原因は腐食」(11月22日)、「第一原発処理水測定確認用タンクにさび」(11月26日)などです。
 東電は「問題ない」としていますが、「腐食」「さび」は、事故対策が遅々として進まない状況で、他のあらゆる箇所でも同じ事が起こり進行し続けているはずです。
 核燃料が大量に溶融することになってしまった、東電福島の事故の難しさ、そしてその事故の理解として「ちっとも難しくない」は、「手の付けようのない事故」が起こってしまっているという事実です。
 11月7日の「溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出し」を受け、朝日新聞は、11月8日の新聞の4ページにわたって、それがあたかも、何かの始まりにつながるかのように書いています。いますが、そのまま「廃炉は『無理』」とも読めてしまいます。
「デブリ初の取り出し」
「成分分析し、廃炉工程検討」
「廃炉へひとつまみの一歩」
「最難関デブリ遠隔取り出し」
「『下請け任せ』露呈」
「残る880トン先行き不透明」
「廃炉費膨張増す国民負担」
「デブリ取り出し、現実直視し将来像探れ」
 たとえば「成分分析し、廃炉工程検討」ですが、「成分分析し」と後半の「廃炉工程検討」はつながりようがないのは、たとえば1号機の原子炉建屋内で、「最大毎時3千ミリシーベルト以上の放射線量が確認」されている事実です。
 「手の付けようがない」のです。
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