言われている「人道支援物資」は、パレスチナ・ガザの人たちが、一日一日を生き延びる為の残された唯一の食料・生活物資。
「イスラエルが3月からガザへの人道支援物資の搬入を止めた」は、パレスチナ・ガザの人たちが「一日一日生き延びる為の残された唯一の食料・生活物資」を失うことを意味する。
その結果起こっていることの一つが「倉庫に殺到4人死亡」「ガザでは28日、国連食料計画(WFP)の倉庫に数百人が押しかけ、AP通信はパレスチナ人4人が死亡したと伝えた」。
およそ200万人が居住し、前述のようにその人たちの食料・生活のすべてを「人道支援」物資に依存しているのに、3月にそれが絶たれた状態が続いています。ただ、人道支援が絶たれるだけではなく、「5個師団」「数万人の兵士」で、「ガザの77%が事実上」イスラエルの支配下にあり、おびただしいパレスチナ人が殺され続けています。「…パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍の激しい攻撃が続き、ガザ保健省によると、27日朝までの過去48時間に計117人が死亡した。イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まった2023年10月以降のパレスチナ人の死者は同日、計54044人となり、5万4千人を超えた」(5月28日、朝日新聞)。
たとえば「人道支援」物資も断たれているパレスチナ・ガザで、イスラエルが計画しているのが「『ガザの75%制圧』計画」「イスラエル軍3地域に住民移動」です。「…イスラエル軍は18日、ガザで大規模な地上作戦を開始したと発表。有力紙ハアレツなどによると、軍は数万人の兵士で構成する5個師団をガザで展開し、現在はガザの約4割を支配している。今後、ハマスが人質の解放に応じない場合、南部マワシに約70万人、中風デイルアルバラ周辺に約35万人、北部ガザ市に約100万人の住民を移動させ、ガザの75%にあたる残りの地域を制圧する計画という」(5月27日、朝日新聞)。
「住民移動」は、2023年10月7日以降のイスラエル軍によるガザ攻撃の後繰り返されており、それはあらゆる生活手段の破壊となって、住民は「移動前」も「移動後」も、日常生活は、生活が成り立たないところに追い込まれ「人道支援」が限られた生活の手段に追い込まれてきています。既にそうであるパレスチナ・ガザの人たちを、誰よりも承知している(追い込めている)イスラエルの計画が「ガザの75%制圧」です。既に制圧しているパレスチナ・ガザの人たちを、どう制圧しようと言うのだろうか。
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