参考資料
「…本書(「ガザ 欄外の声を求めて」ジョー・サッコ、早尾貴紀訳)の教訓のひとつは、現在の出来事は過去の出来事の中にその前身があるということです。ハマースの行動をそれだけ切り離して見ることはできません。それがいかに冷酷であったとしても、歴史の中で位置づけられなければならないのです。イスラエルは何十年ものあいだ、パレスチナ人との関係で維持してきた暴力の弁証法において、つねに圧倒的な武力に頼ってきましたし、本書はそれを明らかにしたと思います。
「…しかし、私がこの文書を書いているときにも、イスラエルは殲滅戦争を遂行しており、この2つの民族の悲劇的物語をこれまで想像もできなかった段階へと導こうとしているようです。1956年のガザ地区での大虐殺を知っている人であれば、今日起きているジェノサイドにいっそう衝撃を受けるかもしれませんが、ある一連の犯罪行為が、時にはさらに悪いことが起こる予兆であるということを、よりよく理解することができるでしょう」
(ジョー・サッコ、「ガザ欄外の声を求めて」日本語版のためのまえがき2024年9月より)
①「ガザ日記/ジェノサイドの記録」(アーティフ・アブー・サイ、中野真紀子訳、地平社)
②「イスラエル=アメリカの新植民地主義/ガザ〈10.7〉以後の世界」(ハミッド・ダバシ、早尾貴紀訳、地平社)
③「特集・パレスチナから問う/100年の暴力を考える」(現代思想2024年4月)、「パレスチナと第三世界」「なぜイスラエルは対ガザ戦争において文脈と歴史を抹消したがるのか」他
④「イラン・パぺ、パレスチナを語る/『民族浄化』から『橋渡しのナラティヴ』へ」(イラン・パぺ、ミーダーン編訳、柘植書房新社)
⑤「なぜ、ガザ、なのか/パレスチナの分断、孤立化、反開発」(サラ・ロイ、岡 真理他訳、青土社)
⑥「ガザの光/炎の中から届く声」(リフアト・アルアライール他、斎藤ラミスまや訳、明石書店)
⑦「パレスチナ戦争/入植者植民地主義と抵抗の百年史」(ラシード・ハーリディー、鈴木啓之ほか訳、法政大学出版局)
⑧「イスラエルについて、知っておきたい30のこと」(早尾貴紀、平凡社)
⑨「いつの日かガザが、私たちを打ち負かすだろう」(早尾貴紀対談集、青土社)
⑩「パレスチナ」(ジョー・サッコ、小野耕世訳、いそっぷ社)
⑪「ガザ 欄外の声を求めて」(ジョー・サッコ、早尾貴紀訳、Type Slowly)
⑫「地平」2024年7月~2025年7月
「地平」2024年7月/緊急特集パレスチナとともに
・「ガザ 存在の耐えられない軽さ」(岡 真理)
・「イスラエルの過剰な攻撃性に関する三つの問いをめぐって」(早尾貴紀)
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