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2006年10月03週
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 1945年8月6日に広島に投下された核爆弾は全長3.2m、直径0.7m、重量4トン、威力は15キロトンでした。(核爆弾の1キロトンはTNT火薬換算で約1000トン)。広島の住宅の被害は、約76000戸のうち、全壊・全焼62.9%、全壊5%、半壊・半焼・大破24%、合計91.9%でした。死者、行方不明者は、151900人~165900人と言われています(「広島・長崎の原爆災害」岩波書店)。


 たとえば米国は、W69核爆弾(200キロトン)1500発、W80-1核爆弾(200キロトン)2165発、W61核爆弾(10~500キロトン)3150発、W57戦術核爆弾(1.5~20キロトン)3100発、W28核爆弾(500~4メガトン、1メガトンはTNT火薬換算で約100万トン)722発、W28-2核爆弾(最大1.5メガトン)4500発、W53熱核爆弾(9メガトン)340発、W83熱核爆弾(1また2メガトン)1000発、他に最新のW61核爆弾(500キロトン)などを持っています(「U.S、ウエポン・ハンドブック」原書房)。核爆弾を持っている国は米国以外に、ロシア(16000発)、英国(200発)、フランス(350発)、中国(410発、パキスタン(50~110発)、インド(75~110発)そして事実上核爆弾を持っていると言われるイスラエル(100~170発)などです(朝日新聞、2006年10月11日)。核実験を北朝鮮が実施したことが報道されています(前掲朝日新聞など)。更に、核爆弾の開発が疑われているのがイランです。


 1発の核爆弾が破壊する力と、その被害はその時だけに留まらず、ケロイド、血液障害、胎内被曝、悪性腫瘍、染色体被害、遺伝的影響などその後もずっと続きます。核爆弾は使ってはならなかったし、もちろんこれからも決して使ってはならない兵器です。1968年に核不拡散条約(NPT)に米英ソが署名しました。しかし、署名した米英ソはおびただしい数の核爆弾を持ち続けています。1996年米英中仏ロが包括的核実験禁止条約(CTBT)に署名しましたが、やはりおびただしい数の核爆弾を持ち続けています。そして、1998年にはインド、パキスタンが核爆弾を持つ国に加わりました。 


 北朝鮮は1985年にNPTに加盟し、2003年にNPTから脱退し、今回の核実験をすることになりました。


 日本はもちろん、NPTに加盟していて、CTBTにも署名しています。ただ、日本と軍事同盟(日米安保条約)を結んでいる米国は、核爆弾の超大国です。日米安保条約の第6条は、「・・・日本国の安全に寄与し、並びに極東における国債の平和及び安全を寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」となっています。その場合、核爆弾の超大国である米国の米軍が、“日本国において施設及び区域を使用する”時に核爆弾を装備していないということになっています。そのことで、“事前に協議する”ことが繰り返し言われてきました。しかし、“日本国において施設及び区域を使用する”米軍であるなら、その通常の配備において核爆弾を持たないことは、そもそも不自然です。全く逆で、“日本国において施設及び区域を使用する”米国軍は核爆弾を装備していて、その意味で核爆弾を持つ国の枠の中に入るのが日本です。


 核爆弾は決して使われることがあってはならない兵器です。それが、愚かで許されないのは、広島・長崎で経験したこの国の人は誰よりも知っているはずです。そんな核爆弾を何が何でも拒むということをこの国の人たちは貫いてきたのだろうか。核爆弾の廃棄と、それを持つ国が増えることを阻むことに力を尽くすはずのこの国は北朝鮮の核実験の場合、そこに追い込んでしまうことに結果的に加担しました。“ならずもの”を、ただならずものとののしり続けることで、ならずものに切り札を切らせるという具合に。どうであれ、核爆弾のようなものを、ならずものに持たせてしまうのは、あってはならないことです。だのに、ならずものとののしり続けた結果、そのならずものが核爆弾を持つことになったとしたら、ののしる側もならずものとそんなに変わらないのです。相手がならずものであるからこそ、核爆弾などというものを決して持たせなくするのが、広島・長崎を経験した国を生きる国の知恵であるように思えます。


 「愚かな者にその愚かさにしたがって答えをするな、自分も彼と同じようにならないためだ。愚かな者にその愚かさにしたがって答えをせよ、彼が自分の目に自ら知恵ある者と見ないためだ」(旧約聖書、箴言26章4節)。

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