いじめられている君へ、いじめている君へ
日曜日の午前9時頃に、阪急電車西宮北口駅の西を流れる津門川沿いにある西宮公同教会を訪ねるといい(住所:西宮市南昭和町10-22、電話:0798-67-4691、FAX:0798-63-4044、ホームページアドレス:http://www.koudou.jp/)。“教会学校”というのをやっている。で、やっていることがおもしろくなかったら、おもしろくない!という顔をしたらいいし、おもしろかったら、笑って歌ったりしたらいい。教会学校ではよく歌う。今は、TOKIOの“宙船(そらふね)”を歌っている。宙船は、作詞・作曲した中島みゆきで歌ったりもする。
その船を漕いでゆけ
おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に
おまえのオールをまかせるな
その船は今どこに
ふらふらと浮かんでいるのか
その船は今どこに
ぼろぼろで進んでいるのか
流されまいと逆らいながら
船は挑み 船は傷み
すべての水夫が
恐れをなして逃げ去っても
まあ、きみの船は“ぼろ船だ!”と言われているようなものだ。なにしろぼろ船だから自慢するものはなにもない。ふらふらで、ぼろぼろだっていうことは、それ以上悪くなる心配はないということだ。これって大発見だ。もしきみが小学校5,6年、あるいは中学生ぐらいだったりすると、教会学校には小学校1,2年生もきている。4,5年前のきみたちだ。こいつら、本当にうるさい。うるさいけれども、隣りに座ったりすると、ずっと以前から友だちだったみたいに話しかけてきたりする。そこが、かわいい。
西宮公同教会では毎週土曜日、午後3時からと、午後5時からとの間の時間に“たのしい学習塾”をしている。“たのしい学習塾”というくらいだからたのしく学習をしている。その時にしたい学習をすることになっているが、解りにくかったりすると“先生”が教えてくれる。“たのしい学習塾”の先生は、お母さんやお父さんより、きみたちと年齢が近い。“友だち”という訳ではないが、兄さん姉さんと思っていい人たちなんだ。“学習”は、好き嫌い、良い悪いじゃなくって、どんな人も例外なくそんな時間、そんな経験をして“大人”になって行く。大人の生活は多くの時間は仕事の為だったりする。生きて行く為の仕事に生きている時間のほとんどを使うのが大人だ。子供の時代は、学習はもちろんいっぱい遊ぶことで、長い人生を生きて行く力を育てている。長い人生を生きる時、すっごくつらいことだってある。つらいことを引き受けて生きる力になるのは、子どもの頃の学習やいっぱい遊んだ体験だ。だから今、学習して欲しいし、いっぱい遊んでも欲しい。たのしい学習塾の兄さんや姉さんが、そんなきみたちの後押しをしてくれる。
西宮公同教会の前を流れる川は津門川だ。残念ながらごみを捨てる人が絶えず、汚れている。そんな津門川を、近所の人たちが集まって、月に一回掃除をしている。教会の人や、教会学校のみんなもこの川掃除に加わっている。拾っても拾っても津門川は汚れてしまう。ごみ拾いをしてもむだだという人もいる。でも、ごみ拾いをした後の川は数日とは言えきれいだ。全くむだという訳ではない。他にもいいことがある。たとえば、川掃除の後で公同幼稚園の庭に集まり、地元の商店街や他からのカンパで、おにぎりやラーメンを食べたりする。これがなかなかおいしいんだ。気のおけない近所の人たちと、わいわい言って食べるから、おにぎりもラーメンも格別の味になるのだと思う。
いじめられている君へ、いじめている君へ
その船を漕いでゆけ
おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に
おまえのオールをまかせるな
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