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小さな手大きな手

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2007年06月03週
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 言葉というものは、どんなに装ったとしても、どこかでその言葉を発する人が出てしまうのは、それが人としての歩みの中で一つ一つ取得されたものだからです。エレミヤ書に「預言者たちはわたしが遣わされなかったのに、彼らは走った。わたしが彼らに告げなかったのに、彼らは予言した」と書かれていたりする場合、彼ら預言者が“わたし”(主なる神)の思いとは別に自分たちの本音を語ってしまったことが非難されています。そして本音は、同じ本当のことでも、その人が本当に思っているずいぶんひどい内容であったりすることもあります。たとえば、この国の人たちの場合だったら、"うわべ"ではあの戦争はまずかったなどと言ったりしてきましたが、50~60年経って、だんだん本音が出始めています。
 「沖縄戦での住民の集団自決」について「高校生が使う日本史教科書」の記述について、文科省の“公式見解”は「軍命があったと断定する確固たる根拠がないというのが通説となっている“軍命はない”に改められることになりました。沖縄県議会及び市町村議会では、その文科省見解の“撤回”を求める動きが広まっています(6月15日、朝日新聞朝刊)。教育にいろいろ“介入”し、上記のような教科書の記述に改めさせてきた伊吹文明文科相は、一連の沖縄での動きを受け「『今回のことは、沖縄の方のお気持ちには沿わなかったのかも分からないと述べ、そのうえで検定意見が専門家らで構成されている議会で決定されたと指摘』文科省の意向で、その意見を変更したら、逆に介入になるとの考えを強調した」のだそうです(6月15日、朝日新聞夕刊)。「『従軍慰安婦問題をめぐり、日本の国会議員有志や言論人らが、14日付の米紙ワシントン・ポストに、日本軍によって強制的に従軍慰安婦にされたことを示す文書は見つかっていない』と訴える全面広告を出した。島村宣伸元農水省、河村たかし氏ら自民・民主両党の国会議員ら計44人ほか、ジャーナリストの桜井よしこ氏、岡崎久彦元駐タイ大使らが名を連ねている。広告では『インドネシアで一部の部隊が強制的にオランダ人女性を集めるなど、規律が崩れていたケースがある』ことを認め、そのうえで『慰安婦はセックス・スレーブ(性奴隷)ではなかった』と主張。公娼制度は『当時の世界では普通のこと』としている」ことも報道されています(6月15日、朝日新聞夕刊)。
 本音は、うわべではなくその人が本当に思っている場合もありますから、なかなか厄介なのです。本音でクロをシロと言いくるめる本音もあったりします。沖縄戦の集団自決の場合も、“軍命ではなかった”にしてしまうのが、文科省・教科書検定委員会の本音です。それが本音ですと言ってしまわないで、“沖縄戦の自決・それは軍命ではなかった”と言いそうな人たちを検定委員に選んでおいて(介入しておいて)、介入どおりの結論になったことが、沖縄の人たちから抗議されると、決定されたことに“介入”するのはよろしくないと言ってしまえるとしたら、やはりこの場合の本音は、“沖縄戦の自決・それは軍命ではなかった”ということになります。その沖縄戦で9万人の日本兵、13万人の沖縄の人たち、4万人の連合国兵が死んだのはどんな“軍命”だったのだろうか。
 ワシントン・ポスト紙に掲載されることになった“従軍慰安婦問題広告”の場合も、“日本軍のセックス・スレーブ(性奴隷)の事実はあったけれども、なかったことにする”が、広告に名を連ねた人たちの本音です。これもまた、本音でクロをシロと言いくるめる場合もあったりする本音です。しかし“セックス・スレーブ(性奴隷)”の事実を全く否定することは出来ないのがこの本音の苦しいところで、その当時であっても、はるか離れたインドネシアで“一部”とはいえ“強制的にオランダ人女性を集める(セックス・スレーブとして集める)"ということは簡単に出来てしまうことではありませんでした。力でねじ伏せてしまう"軍事占領"のような事実でもない限り、決して "セックス・スレーブ(性奴隷)”と言われている事実は起こりえなかったのです。という本当のことを、無かったことにしようとするのがこの場合の本音で、こんな見え透いたことを、わざわざ米紙ワシントン・ポストに掲載し、“世界”に本音を暴露するみっともなさに、この人たちは気がつかないのだろうか。
 「イノシシやサル、トドなどによる漁業被害が減らないため、自民党の検討チームは、有害鳥獣対策に自衛隊の活用の方針を固めた」(6月10日、朝日新聞)の本音をなんなのだろうか。自衛隊員たちを訓練だけで遊ばせておくのはもったいないから"活用しよう"が本音なのでしょうが、この国に自衛隊という軍隊が存在することの本音とは随分違っています。多くの場合、米軍と一体になって行動することになる自衛隊のことで、この国の人たちが本音で考えるべきことは“戦争をしてはいけない”です。
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