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2008年04月01週
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 春になると、淡路島でワークキャンプをします。場所は、志筑と洲本のちょうど中間あたり、安乎(あいが)にある兵庫教区平安荘キャンプ場です。咲き始めた山桜が、緑の山に点在する様子がきれいなのが、春の淡路島です。砂浜をのんびり歩いて、岩場からのぞいた海に、わかめがゆらゆらゆれていたりします。冷たい海に入って、わかめと芽株を獲るのは子どもたちの仕事です。今年は海に入ってではなく、砂浜に打ち寄せられているのを拾い集めました。わかめはいかなごとまぜて酢の物に、芽株は細かく刻んで熱湯をそそいでざるごとゆすると、“なっとう状”になります。三杯酢で味付けし、炊き立てのご飯にかけて食べるのは大人気です。


 このワークキャンプには、西宮公同教会教会学校に在籍している“新”5年生以上に参加資格があります。2008年4月1、2日に実施されたキャンプには、13人の小・中学生・高校生が参加しました。
そして驚いたのは、参加していた“新”中学1年生の子どもたちが集まって“君が代”を口ずさんでいたことです。子どもたちの自発的な力を尊重しながら体得し学ぶのが教育だと思っています。その場合の教育は、なかなか難しいものだと思ってきました。そうだとすると、ワークキャンプに参加した子どもたちが、さり気なく集まっている時に“君が代”を口ずさんでしまう教育は、どのようにして実現することになったのだろうか。


 育基本法が改定され、それに基づいて学習指導要領改定案が示す、“案”で「小学・音楽、『君が代』は、いずれの学校においても指導する」となっていたのが、“確定後”では「『君が代』は、いずれの学年においても歌えるように指導する」になりました(2008年3月28日、朝日新聞)。「『君が代』は、いずれの学年においても歌えるように指導する」は、小学校など現場では既に“指導”が行なわれていて、さり気なく集まった子どもたちが“君が代”を口ずさむということも起こっています。
難しいはずの教育という営みも、教え込んでしまえばいとも簡単に実現してしまいます。そうして、実現したと思い込まれている教育が、子どもたちを人として育てているかといえば、そうではありません。人を教育し、そして育てるのは難しい営みなのです。その難しさは、人という生きものにそのまま由来していると考えられます。例えば、20歳ぐらいの成人の脳には「約100億(10の10乗)個のニューロン(神経単位)が収まっているが・・・1個のニューロンが約千の結合を形成し、もっと多くの結合を受け入れる。1個のニューロンは同時に1万のメッセージを受け取ることができる。人間の大脳には10の10乗個のニューロンが収まっているので、結合の数は10の15乗と推定される。これは宇宙の星の数をしのぐ数字である」(「赤ちゃんはコトバをどのように習得するか」ボワソン・バルディ、藤原書店)。


 シロウトなりに考えてみるのですが、人間の脳があれこれ判断したりする神経単位の“結合の数が10の15乗”だとすれば、教育が強制的な働きかけで実現できることはほとんど無いに等しいことを了解するよりないように思えます。そうですが、だからこそ無限とも言える幅広い可能性を秘めているのが人の生命と教育という営みになります。教育の結果でなければ歌うはずのない“君が代”を子どもたちが口ずさんだりするのは、そこに働いているのは有無を言わさない強制力です。要するに、壮大な人の思考の世界を強制力で支配し、その可能性を奪った結果“君が代”は歌われていることになります。


 だから、教育が無意味なのでも不可能なのでもありません。教えるに足ることを、教えるに足る機会に、教えるに足る人との出会いがあって、教育が始まります。しかも、その結果を子どもたちにゆだねることで初めて、教育というものは可能になります。「『君が代』は、いずれの学年においても歌えるように指導する」とする教育基本法の学習指導要領は、教育というものの成り立ちを、その根本において破棄し、壊していると言えなくはありません。その教育の現場では、教える教師たちによる事件と、教える教師たちを病ませるということも同時に起こっています。
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