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小さな手大きな手

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2009年09月02週
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 たまに手紙を書く時には、万年筆を使います。ずいぶん前に、“外国旅行”のみやげにもらったモンブランの万年筆です。普段文章をかくのはボールペンで、パイロットのドクターグリップ、持ち手が柔らかいシリコン製で、心もち“太目”であるのが使いやすさの秘密かもしれませんが、インク漏れがないので、気持ちよく使っています。替え芯は、2ヶ月で3本ぐらい使います。簡単な図面を描いたりする時に使う鉛筆(HB“Mitsu-Bishi”)は、必ず切り出し小刀で削ります。鉛筆削り機で、ジャージャー削ってしまうのはいかにも鉛筆の浪費に思えてしまうのと、真ん丸な仕上がりも好きになれません。
 

 幼稚園の年長の子どもたちが、淡路島の平安荘(兵庫教区キャンプ場)で宿泊保育(現在は日帰り)をするにあたって、子どもたちはキャンプ場の竹で割り箸を作り、食事にはそのハシを使います。ハシの下ごしらえに使う道具が、ノコギリ、ナタ、切り出し小刀です。のこぎりは替刃式のもの、大ナタは宍栗鉈、細く薄くそいだりするのは刃渡り約20センチの竹専用のナタ、下ごしらえでワリバシ状に削るのは、鉛筆削りにも使っている切り出し小刀です。小刀は最近入手したものが2本と、30年近く前から使っているものが1本手元にありますが、刃先が短くなった古い方がよく切れます。ナタは、刃は真っ直ぐで、割り込んだ時、刃先を痛めない為の突起が付いています。宍栗鉈は、形はカマそのものの半円形の刃で、先端部がそのまま突起の役割をします。更に、ロープを巻いた持ち手の部分までがすべて鉄製で、マキや太い竹を思いきり割り込むことができます。更に、宍栗鉈と名がつくくらいですから、カヤなどの太目の雑草の刈り取りにも力を発揮します。ワリバシの竹をおおざっぱに割るのには、宍栗鉈を使い、細く薄くそいだりするのは、先端に突起の付いていない竹専用のナタです。竹を割る専用のナタがあることを知って購入し重宝していますが、マキ割りに使われてしまったりすることがあります。竹のワリバシの、下ごしらえで削るのは切り出し小刀ですが、細く割るのも、薄く割るのも“割れる”という竹の性質からナタでないと困ります。例えば、竹はただ割るだけだったら、どちらかに片寄ります。ナタで割る(ないしは削ぐ)時の力をかけた側が細くなりますから、加減することで同じ太さ(細さ)に割ることができます。
 子どもたちのキャンプやもちつきのストーブのマキ割りに活躍しているのが宍栗鉈ですが、そんなものがあるのを知ったのは、15年ほど前のことです。その頃副牧師だった、日下部遣志さんと山崎町の山崎教会を訪ねた帰りに、たまたま刃物屋を見つけ、車を停めて入り込んでそれを見つけました。しっかりした作りと使いやすそうな形に、さっそく購入することになり、それからの宍栗鉈の活躍は前述の通りです。
 

 8月12日に、豪雨・水害の佐用町に入るにあたって、中国道佐用町インターが使えなくなっていた為、手前の山崎インターで下りることになりました。旧山崎町から県道429号線に左折してすぐの右手に、宍栗鉈を置いている秋田刃物店を見つけ、ちょっと立ち寄ってみました。店内の様子はほとんど覚えていませんでしたが、秋田刃物店の取扱商品の代表格がそんな独特の形状の宍栗鎌・鉈であることが、一目で解るように、それは展示されていました。宍栗鉈は、450グラムから始まって、その重量で使い分けられていること、木製(カシ)の持ち手のついた、山林の下草刈り用、それも用途によって刃の付け方が異なることを店主の吉川義男さんに教えてもらいました。ちょっと立ち寄った短い時間でしたが、宍栗鉈が自慢の秋田刃物店も、たぶん自分の代で終わってしまうだろう事、更にその作り手も今や一人しかいなくて、70代のその人の“後継ぎ”もいないとのことでした。宍栗鉈のような刃物を作る職人は、今のこの国では育ちにくくなっています。草を刈る道具は、エンジン付きの草刈機に代わってしまいました。道具としての宍栗鎌・鉈は、使い勝手も良く、その形状の美しさも見事です。ですが、それを使う人、使いこなす人は少なくなってしまったのが、この国の農業や林業、そして家庭などの現場です。現在、山崎町で宍栗鉈を手作りできる職人さんは一人だけです。弟子入りして、5〜7年かけて修行してその技を身につけたとしても、先の見通しも立てにくいということで、後継ぎは得られなくなりました。宍栗鉈のような刃物の用途が、全くなくなってしまう訳ではありません。長い目で見た時、宍栗鉈を使うような生活は残りつづけるはずです。まきストーブは、燃料としての効率の高い道具です。そんな道具が生きて使われる時、マキを割る、刈り取るなど用途の広い宍栗鉈は生きた道具になります。使い勝手も良く、形状も美しい、そうして生きた道具を作る人も、それを扱う刃物店もなくなってしまうとすれば、残念というよりありません。
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