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小さな手大きな手

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2009年10月01週
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 北海道アイヌ協会紋別支部長の畠山敏さんから、2009年10月8日付の「西紋別地区のアイヌ民族から高橋はるみ北海道知事への緊急質問と再要請書」(以下“緊急要請書及び緊急質問”)のコピーが送られてきました。“緊急要請書”のことは、少し前の“小さな手大きな手”で触れましたが、8月11日付で高橋はるみ北海道知事に提出されることになりました。“緊急要請書”は、〜別川の鮭・鱒資源の管理権、⊃絽暫呂悗了最兔菠計画審議手続きへの参加、オホーツクの深海底未利用資源の活用権の3項から成る、すぐれて“先住民の権利”に関わる要請でした。しかし、回答してきたのは“北海道環境生活部参事”で、内容も従来の河川管理などの枠を一歩も出るものではありませんでした。先住民族の民族としての自決権が問われているのに、先住民族の権利を奪った法を楯に答えてきたのですから、畠山敏さんたちアイヌ民族にとっては回答になっていないのはもちろんです。
 「アイヌ人物誌」(近世蝦夷人物誌、平凡社ライブラリー)は、松浦武四郎が1844年から1857年にかけ5回にわたってアイヌ・モシリ・蝦夷・北海道の探検旅行で出会った、アイヌの人たちの記録です。最後の探検旅行から帰った翌年の1858年(安政5年)に、出版準備を始めますが、幕府は出版を許しませんでした。探検旅行で出会ったアイヌの人たちが“場所請負”“風俗改め”の強制で、生活はもちろん生存さえ脅かされて生きる事実のことこまかな記述が、出版を許されなかった理由と考えられています。そうして、松浦武四郎によって記述されたアイヌの人たちの惨状は、明治維新以降も続きます。即ち“保護”の名のもとに民族としての尊厳や存在を脅かしてきたのが1899年(明治32年)に制定された「北海道旧土人保護法」です。“アイヌ民族の保護”を目的としたこの法律は、全く逆に.▲ぅ未療效呂遼彈、∪験茵生存の量であり収入源であった漁業・狩猟の実質的禁止、アイヌ固有の習慣風習の禁止、て本語使用の義務、テ本風氏名への改名による戸籍への編入などを内容としていました。“保護”の名のもとに、アイヌ民族がアイヌ民族として生きることを、根こそぎ奪うことを目的とする法律だったのです。たとえば、第2条1項の「相続ニ依ルノ外譲渡スコトヲ得ス」だとすれば、“相続人”が得られない場合、土地は“没収”されることを意味します。先住民としてそこで生き生活していた土地を、“外”からきた和人によって条件付きで“給与”され、条件が満たされなければ没収されてしまうのです。ということを定めた「北海道土人保護法」は、1998年に「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統に関する知識の普及及び啓発に関する法律」(以下“アイヌ文化振興法”)が施行されるまで、存続することになりました。北海道旧土人保護法が、アイヌ文化振興法に変わったとしても、そこで示されているのは、アイヌの文化のことであり、伝統に関する知識のことです。先住民族であるから、民族文化、民族の伝統を具体的な生活の場で取り戻す、などということは一切考慮されてはいませんでした。
 そして、2007年9月の国連における「先住民族の権利に関する国際連合宣言」を受け、衆院本会議は2008年6月「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を議決します。この国会決議を“具体化”するためにできたのが「アイヌ政策に関する有識者懇談会」です。北海道アイヌ協会紋別支部(畠山敏支部長)は、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会への提言」をまとめ、同懇談会あてに提出します(2009年5月9日)。更に、その提言に基づいて提出されることになったのが“緊急要請書”です。要請事項の1.は「藻別川の鮭・鱒資源管理権」となっています。「産卵のために毎年秋に川を遡上する鮭・鱒は、明治政府が一方的に禁漁するまで、私たちアイヌ民族の先祖たちにとって神々の世界から贈られる大切なカムイチェップ(神なる魚)でした。『本当の食べ物』と呼んでカムイチェップノミという鮭鱒の遡上を迎えて感謝する祈りの儀式を行い、資源を減少させないよう工夫した独自の漁具漁法で捕獲し、また雌魚はなるべく捕獲せず産卵を終えて脂がすっかり抜けるまで待ってから取り、完全乾燥させて一年中大切に食べるという合理的保存食にしていました。現在藻別川は鮭鱒の増養殖事業が行われておらず、親魚の捕獲施設も撤去されたままの状態ですので、私たち西紋別地区のアイヌ民族に同川の鮭鱒類の資源管理権を返して下さい。藻別川を生命の再生の川として先祖の精神を受け継ぎ民族自活自立の足掛かりにしていただきたいのです」。これに対して北海道環境生活部は、「北海道内水面漁業調整の規律」をもとに“回答”しています。藻別川及びその資源管理の現状からすれば、その資源管理権を先住民族であるアイヌ民族に返していいのではないか、という問いかけに、それを一方的に奪うことを定めた側の法律で回答していることになります。「先住民族の権利に関する国際連合宣言」や国会が「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」で、自ら“求めた”ことを踏みにじって、踏みにじっていることにさえ気づかないという具合なのです。と言う意味で、気の遠くなるような、しかし確かなアイヌ民族の先住民族の自決権を取り戻す歩みのことが、畠山敏さんからの報告として届いています。
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