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小さな手大きな手

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2011年05月05週
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 4月27日に、子どもたちと行った篠山市後川の山が赤っぽく見えたのは、雑木林の木々が芽吹きはじめたばかりだったからでした。幼稚園などで借りることになった田んぼに苗を植える田植えの日のことを教えてもらい、子どもたちと再び後川に行ったのが、2週間後の5月9日でした。猪名川に入ると車は山間の道を走ることになりますが、その日の山は、2週間前とは一変していました。山全体が新緑に変わり、その瞬間にも“じっとはしない”とでもいうように、木も山もふくれ上がって見えるのです。雑木林は、葉っぱを落として冬を過ごします。そして春、一斉に芽吹いた時の新芽は赤っぽく見えます。赤っぽかった新芽は、見る見るうちに葉っぱを広げ緑を増し始めます。そして、一本一本、一枚一枚すべての葉っぱが競うようにして葉っぱを広げる時、その瞬間にも“じっとはしない”“負けはしない”とでもいうように、木も山もふくれ上がって見えるのだと思います。そうしてふくれ上がって見える木々、山々に囲まれた、羽束川添いの田んぼの田植えです。1台250万円の“新車”の田植え機は、それはそれはよく出来ていて、5本のアームで、ホールドした5本の苗を、きっちり正確に植え込んでいく様子に、思わず子どもたちは拍手していました。田植え機は、多機能で、苗を植えると同時に“三種混合”の肥料を、植えた苗の根もとに同時に撒いていきます。粒状の肥料の一種は、田植えと同時に溶けはじめます。もう一種は、1~2ヶ月後に溶けはじめます。更にもう一種は、夏が終わるころに穂が出て、花が咲く頃に溶け出すことになっているのだそうです。その時になって“追肥”の手間が省けるという、便利な機械の便利な肥料なのです。(農機具屋さんと、肥料屋さんが手を組んでいる!)。新車の田植え機は、本当によくできていて、田植え前の田んぼは均しているとは言え、でこぼこしているのですが、それを感知したアームがでこぼこに合わせて動き、苗を真直ぐに植え込んで行くのです。その時のアームの動きが可愛かったりする田植え機でした。
 5月26日は、年長の子どもたちにとって3度目の後川で、お母さん(ないしはお父さん)が同行することになっていました。2週間経って緑が濃く落ち着いて見えた山に、金(黄)色のかたまりが点在して見えていました。何かの木に花が咲いているらしいのです。カシだろうか、ナラではないはずと首をかしげていて、トラックに同乗していたMさんが、用意周到にも樹木図鑑を取り出して調べ始めました。それで分かったのが、花の咲く頃、花の色と言い、“ズダジイ”らしいということでした。更に、そのズダジイは、沖縄地方では“イタジイ”と呼ばれていることも解りました。沖縄島の北部の山々を、おおうように繁っている樹木がイタジイです。枝ぶりが、ほうきをひっくり返したような様子で、思いがけないくらいの巨木が、沖縄のイタジイです。
 さとうきび畑などの為に、切り開かれた赤土の先に、少し無残に切り残されているのを、沖縄ではたまに見ることがあります。ほうきをひっくり返したような枝ぶり・樹形のイタジイです。沖縄島北部の森で、4月頃に咲く真っ白い花が、イジウであることを教えてくれたのは、名護教会牧師の石川栄喜さんです。少し肉厚の5弁の花びらの真ん中の黄色のしべが似合っているイジウの花は、一度見ただけで大好きになりました。名護教会を支える大事な信徒の1人、大城宣実さんは名護の街の中にある、古い沖縄がわらの建物の泡盛酒造所で手作りで“国華”を醸造しています。その国華を仕入れて西宮で販売するにあたって作った自前のポスターには、5月の名護で写したイジウの花が咲いています。
 5月26日に後川に行った時の車からは、あそこでもここでもウノハナが咲いているのが見えました。白や白とピンクを咲かせるウノハナ、同じ木で白とピンクの花のウノハナ(ハコネウツギ)を咲かせるのもありますが、26日に見つけたウノハナは、ほとんどがピンクでした。ウノハナがウツギとも呼ばれるのは、幹が中空であることからですが、枝の部分の中空には白いスポンジ状のものが詰まっていて、子どもの頃20センチくらいに切った枝の中から、それを押し出して遊んだりしたことがあります。ウノハナは、田植えの頃に咲きますが、その時には春から夏へと移る、豊かな自然の移り変わりの時でもあって、「夏は来ぬ」は、それをいっぱい歌い込んでいます。

夏は来ぬ
        佐佐木信綱

 一. うの花のにおう垣根に 時鳥
     早もきなきて 忍音もらす 夏は来ぬ
 ニ. さみだれのそそぐ山田に 早乙女が
     裳裾ぬらして 玉苗ううる 夏は来ぬ
 三. 橘のかおるのきばの 窓近く
     螢とびかい おこたり諌むる 夏は来ぬ
 四. 棟ちる川べの宿の 門遠く
     水鶏声して 夕月すずしき 夏は来ぬ
 五. さつきやみ、螢とびかい 水鶏なき
     卯の花さきて 早苗うえわたす 夏は来ぬ

    (明治二十九年五月『新編教育唱歌集(五)』)
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