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2011年12月02週
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 もうすぐ17年前のことになろうとする、兵庫県南部大地震が現実に起こったことを思い出させる“事件”が今年も起こりました。地震の時、そこに立っていた家がいっぱい壊れてしまいましたが、家の周囲の地下では水道管、ガス管、給排水管が地震の揺れで壊れてしまいました。壊れているかいないかを、一つ一つ調べ修復していく、いわゆるインフラ整備には長い時間がかかりました。そうして、復旧、整備はされたものの、何しろ多くは地面の下のことでしたから、すべてが完全にという訳には行きませんでした。水道やガスの場合は、メーターがついていたり、漏れ出したりすれば解りますが、地下に埋まっている排水設備の損傷のすべてを確認するのは難しく、とにかく流れていてくれさえすれば良い、ということになっていました。地震から10年以上経った頃、トイレが流れにくくなったことがあります。たまにそんなことがあると、専用の道具で何とかしていました。その専用の道具を使っても、更に並んでいるトイレの全てが流れにくくなるということが教会、事務所のトイレで6年ほど前に起こってしまいました。「・・・??」で困った時に、「緊急応援」の合図をすると、確実にかけつけてくれるのが工務店のYさんです。詰まったトイレの汚れ仕事を引き受け、6年前のその時も原因を突き止めて解決にこぎつけたYさんでした。
 その時に、トイレを詰まらせた“犯人”は木の根っこでした。細い根っこが束のようになって排水管にびっしり詰まっていたのを、Yさんはそのモノを見せて教えてくれました。大地震の強い揺れで、地面の下の排水管がひび割れを起こしたのを木の根っこが感づいて、ここぞとばかりに根っこでいっぱいになったのです。水分といい、養分といい、根っこにとって排水管のひび割れは願ったりかなったりでした。
 今年になって、教会・事務所のトイレが流れにくくなりました。専用の道具を使って、それなりにやってみましたが、流れにくいままなので、Yさんの登場になりました。木の根っこという前例がありましたから、それだろうということで探して、やっと見つかったのは6年前と同じ、排水管のひび割れから侵入した木の根っこでした。そうして活躍する木の根っこには困ったものですが、木にとってそんな根っこは、何にも代え難い生命の力そのものです。もし、空をおおうように木が枝を広げているとしたら、その分だけの根っこを地面の下で広げています。地面の下の隅々で、石があれば、ついにはそれを包み込むように根っこを這わせて、地上の木に、枝に葉っぱに、水分と養分を送り続けるのです。もしそれが根元近くになければ、地面の下でそれを嗅ぎつけ、どんな小さなすき間でも入り込んで、枝のため、葉っぱのために全力を尽くします。
 3月11日の大地震・大津波の後の8月に訪れた石巻で気がついたのは、残って点在している住宅などの周囲に、杉ないしは桧が枯れて立っている様子でした。8月19日の夏祭りの会場になった石巻栄光教会・栄光幼稚園の庭の隅では、まだ夏にも拘わらずヒマラヤ杉の葉っぱがすべて枯れて落ちていました。
 解ったのは、押し寄せた津波の海水に浸かって枯れてしまったことでした。人工的に植えられた、杉や桧、ヒマラヤ杉は、大急ぎで根っこから水分、養分を吸い上げるため、浅く、短く根っこを張ることになります。じっくり、深く、広くではないのです。ですから、大津波で押し寄せた海水が地面に染み込んだ時、大急ぎで吸いこんで木を枯らしてしまいました。
 12月7日は、仙台の宮城学院女子大学4回生のEさんも加わって、東北へ届けるパンを焼くことになりました。パンを焼くのは毎週、木曜日か金曜日と決まっていますが、Eさんの日程の都合で、7日の水曜日になりました。パン生地をこねるのはもちろん、午後5時近くまでパン窯の前で過ごしたり、大畑町からパン窯のマキに使う庭木のシラカシを切って運ぶのを手伝ったりすることにもなりました。いきなりトラックに乗せられ丸太を積むのを手伝わされ、更に、年長組の子どもたちの松ぼっくりのツリーの台座になるシラカシが、丸ノコでスライスされる様子などを見て、目が“テン”になっていました。そんなEさんが別れ際に、「写真を見ますか」と言って見せてくれたのが、お父さんが写した大地震の大津波で壊れた石巻の自宅の写真でした。同居して1階で生活していたおじいちゃんとおばあちゃんが流されて発見されたのが3週間後、お母さんの発見は4週間後だったそうです。写真の中には、壊れずに残った自宅のベランダから大津波のやってきた海(と言っても、4キロ先)の方を写したものがあって、ずっと先まで何も残っていませんでした。そんな中に、壊れた家のすぐ先に、緑の葉っぱを付けた木が一本だけ立っていて、「何か分かりますか?ナツメですよ」と教えてくれました。ナツメの隣りに写っている木はカキで、枯れてしまっていました。ナツメは、Eさんが生まれた時にはもうすでにあって、比べてみた公同幼稚園のものよりはニ回りも三回りも太いのだそうです。ひょっとしたら、100年近くそこで育ったナツメの根っこは、地下に広く深く根を張っていて、やってきた海水にも負けなかったのかもしれないと、話し合ったりしたのでした。
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