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小さな手大きな手

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2011年12月03週
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 30年ほど前、北海道紋別の鷲頭幹夫さんの家の居間の真ん中にはマキストーブが置かれていました。真夏は別にして、ストーブの上のヤカンのお湯でインスタントコーヒーが入れられました。それが暖房にも調理にも使えることが印象に残っていて、やがて17年前になる兵庫県南部大地震の後、それと同じマキストーブを、北海道滝川の滝川二の坂教会牧師の宮島利光先生に手配してもらうことになりました。大地震で、たくさんの家が壊れ、全壊の場合、撤去費用が支給されることになって、大急ぎで運び込まれたのが、西宮市の場合、甲子園浜の埋め立て地でした。大急ぎで運び込まれたそれらは、20メートルを超えるガレキの“山”になり、そこで野焼きされることになりました。そんなことが起こっている一方で、ガスや電気が止まり、冬の寒さに、たくさんの人たちが困り果てていました。壊れて野焼きされたガレキには、たくさんの木材が含まれていました。もし使えば、燃料になる木材です。大きな地震の大きな被害で、住む家が壊れたとしても、壊れた家をただゴミとして扱い、しかも野焼きしてしまうのではなく、ちょっと工夫すれば、当面は燃料として、暖房や調理に使えなくはありません。北海道紋別の鷲頭幹夫さんが使っていたマキストーブのようなものがあれば、間違いなく役に立つはずです。そんなささやかなことを提案する意味で、マキストーブを取り寄せました。煙突や本体、送料込みで一式1万5千円くらいで入手できました。実際に使ってもらえたのは、ほんの数セットでした。たぶん、壊れた家を燃料にしてしまうということは、考えにくかったり、それを使いものとなるマキにする道具などの持ち合わせがなかったりしたかもしれません。例えば、10センチ角の柱があったとして、それを30〜40センチの長さにカットするノコギリ、それを細く割るオノやナタなどというものは、17年前であっても日本の多くの家庭では持ち合わせがなかっただろうし、その程度の手仕事をこなす技術も伝えられていなかったのでしょう。


 しかし、その時に取り寄せたマキストーブは、幼稚園や教会学校の屋外活動のあらゆる場面で役立ってきました。接触してヤケドをするなどのことに注意さえすれば、そのマキストーブはそれはそれは効率のよい“火力”になりました。燃料になるマキは甲風園1丁目で、その地域で壊れた家を解体撤去している業者と交渉し、2トントラック1台分を運んでもらいました。古いその家は幅広の梁には立派な松が使われていて、柱は桧でした。何しろ壊れた家ですから、配線やそれを止める金具などでいっぱいでしたが、何とかならないほどではありませんでした。一旦は2メートルくらいに切断して積み上げ、必要になる度に30〜40センチに切って、オノやナタで割ってマキになったものは、大地震から10年ほど、マキストーブのマキとして使ってきました。大地震の後、多い時は10ヶ所くらい出張していたもちつき、幼稚園の庭での焼きいも、キャンプの暖房、たこあげ大会の公同なべ、カレーパーティで、教会と子どもセミナーでのカレー作り、“火力”が必要な野外活動のほとんどで、マキストーブは役に立ってきました。5年前の中越沖地震の後、輪島と柏崎に“もちつき”の出張をしましたが、その時の“火力”もマキストーブでした。


 マキやマキストーブが身近にあったそれから、園庭で使っていた焼却炉をマキで焼くパン窯に変身させることになりました。一昨年、篠山市後川に出かけるようになって、春夏の緑、秋の紅葉を見て、その多くがナラなどの雑木林であることに気付きました。立派なマキになる木です。ただし、人の手が入らなくなった雑木林は、大きくなりすぎた木で林床が貧しくなっています。そして、大きくなりすぎたナラを切りだすのは、切るのも運び出すのも、人力では難しくなります。


 そんな折、篠山への行き来の途中、猪名川町で雑木林を伐採している人たちを見かけました。交渉の結果ナラの良質のマキを入手することが可能になりました。屋外の活動の“火力”として役立っているマキストーブは、火勢の上がり易い、針葉樹で間に合います。むしろ適しています。しかし、屋内の暖房用のマキストーブには、針葉樹は不向きです。すぐに燃え尽きるし、煤がたまってしまうという欠点があります。ナラだと火持ちもよく、煤を出さないで完全燃焼します。で、出番となったのが集会室のマキストーブです。これは17年前に、幼稚園の庭のドームテントで使っていた、デンマーク製のマキストーブです。集会室を改装した時に据え付けて、長い煙突も接続していました。燃やしてはみたのですが、針葉樹ではうまくいきませんでした。入手することになったナラのマキを使ってみると、よく燃えることが解りました。何よりなのは、燃えているマキストーブの前に座って燃える火を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまうことです。そこに座っていると暖かいということもあるのですが、火は、体だけではなく、実は心も温めてくれていることに気がつきます。一つ一つ、一瞬一瞬全く違う炎は、ただ燃えているのではなく、語りかけているのです。時間が大切であること、燃えてしまうとは言え、木のぬくもりや重さ、そして年輪などから起こってきたすべてのことを、それらが見てきたことを。
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