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2012年12月04週
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 12月20日(土)は、教会学校の子どもたち、幼稚園の子どもたちの合同クリスマス会でした。クリスマスの子どもたちの喜びが、たくさんの人たちが力を寄せ合い、そして持ち寄った贈りもので、教会礼拝堂にあふれていました。贈りものが、“モノ”だけではなく、歌であったり、物語であったり、何よりもその時間のその場所を、子どもたちの喜びでいっぱいにしたいという、“願い”で実現していることが、“子どもクリスマス”の名にふさわしかったように思えます。
 教会の火曜日では、10月から「最初のクリスマス」(クロッサン他、教文館)を手がかりに、大人のクリスマスについて考える時間を作ってきました。クロッサンが、別に書いている「イエスの最後の一週間」(クロッサン他、教文館)の“後編”にあたるのが、イエスの誕生物語「最初のクリスマス」です。イエスの最後の一週間の十字架による処刑が、その当時、世界そのものであった、ローマ帝国の強権に触れた結果であるとすれば、そのイエスの誕生の“物語”はルカによる福音書2章8~20節のように書かれたであろうこと、そんな理解をもとに、クロッサンの「最初のクリスマス」が書かれることになったのです。クロッサンは「そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストからきた。これは、クレニオがシリヤの総督であった時に行われた人口調査であった」及び「さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた…御使いは言った『恐れるな、見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える…』」から、イエスの誕生もまた、ローマ帝国の強権を意識し、「すべての民に与えられる大きな喜び」が、他の誰よりも、羊飼たちに持たらされたこととして、“後編”の“物語”を書きました。「主の御使いが現れ、主の栄光が彼らをめぐり照らした」とされる、彼ら羊と羊飼を守るものは何もありませんでした。お互いに身を寄せ合うことが、身を守る術のすべてでした。たとえば、子どもというものが身を守るとすれば、守られることによってしかあり得ないことになります。クリスマスが、人間の子どもたちの祭りとしてふさわしいのは、それが一人の人の子ども(イエス)の誕生の物語であること、そして何より、守られていることによってしか、生存が約束されないという意味でも、他の誰よりも子どもたちの祭りなのです。
 子どもたちの祭りであるクリスマスの、ささやかな喜びをいろんな人たちが協力し合って届けています。噴火から、そして全島避難から12年、東京都三宅島には、約70%の人たちが帰島しています。その三宅島の子どもたち270人に、今年もクリスマスのささやかな贈りものを届けることができました。福島県白川の小さなだるま、おまけが楽しくて元気の出るグリコキャラメル(2個のうち1個は江崎グリコの提供)、2013年の干支・へびのバッヂとカード及びレターセットです。手配・準備が始まり、一つ一つセットするのを手伝う人たちがいて、17日に第1便(三宅保育所向け)、19日に第2便、(小・中・高向け)が送り出されていきました。その19日には、三宅島だけでなく、別に東北へ送る荷物で、教会玄関は山積みになりました。12月2回目のパン約50個を、それぞれの届け先に仕分けした荷物、「放射能から子どもを守る家プロジェクト」に参加した子どもたちのそれぞれの家庭などに、クリスマスのカードと手作りのツリーバッヂをセットした荷物などです。パン焼き隊として参加・協力する人たち、一個ずつのパンにカード、メッセージを添えて袋づめする人たち、送り先ごとに2、3個から20個くらいのパンを箱づめし、一つ一つのあて先を書く人たち、年末で宅急便屋さんも大いそがしで、結局ぎりぎりセーフで持ち込む人たちなど、ささやかではあっても、“喜び”を共有したい願いで実現する取り組みであるように思っています。
 20日には、合同子どもクリスマス会と同時進行のような形で、仙台市若林区七郷中央公園仮設住宅の子どもたちのクリスマス会のプレゼントを、ぎりぎり送り出すことができました。東北に長期に派遣している徳田博明君が、休学している広島大学との来年度の打ち合わせ等で立ち寄ったのは、教会の火曜日のクリスマスリース作りの日でした。出発までの1時間余りで、一緒に作ったリースが“おみやげ”になりました。その“おみやげ”のリースが評判で、12月22日の仮設住宅の子どもたちのクリスマスプレゼントにしたいという依頼が届きました。材料は、教会の火曜日に集まる人たちによって、たくさん準備されていました。三宅島、合同子どもクリスマス会などの準備もありましたから、手つかずのまま、20日の夕方になってしまいました。依頼の20個のうち完成していなかった10個を、事務所の人たちなども手伝って大急ぎで仕上げをし、クリスマスのカード、レターセットも添えられて、午後6時過ぎに宅急便で送り出されて行きました。
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