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2013年06月03週
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100冊の絵本③ 
教会の火曜日の集りで、佐渡裕さんがベルリン・フィルで指揮した「ショスタコーヴィチ:交響曲第5番」のDVDを鑑賞することになりました。かつて友人に「バービ・ヤールはいいぞ」と紹介され、LPで聞いていて、ついでに「ショスタコーヴィチの証言」(S・ヴォルコフ編・中央公論社)を読んだりもしていました。その「ショスタコーヴィチの証言」を久しぶりに読んでいます(ちなみに、佐渡裕さんのDVDの付録の交響曲第5番の解説には、短く、このヴォルコフ編の書物のことも紹介されている)。その書物に、子どもについて書かれた、とてもいい文章を見つけました。「ほかにも、多くのことがわたしの気に入っている。たとえばムソルグスキィはどのように子どもを理解していたか。彼は子どもたちを、彼自身の言葉を用いれば、『楽しい人形としてではなく、独特な小さな世界を持った人間として』眺めていた。彼は自然の真価を認め、動物にたいしても、およそ生きとし生けるすべてのものにたいして親切な態度をとっていた」。
 佐渡裕さんはベルリン・フィルで大好きなショスタコーヴィチの交響曲第5番を指揮しました。「ショスタコーヴィチの証言」で見つけたのは、ムソルグスキィのことで言及したショスタコーヴィチの子ども理解についての文章です。ムソルグスキィもショスタコーヴィチも、そして佐渡裕さんも、人間を理解すること、子どもたちを理解することでも、つながる何かを持った人たちであるように思えます。そんな意味で“意味がある!”音楽を大切にする人たちなのです。
 「ぶんこだより」の4,5月号で紹介してきた、10冊ずつの絵本にも「楽しい人形としてではなく、独特の小さな世界をもった人間として」の子ども理解があって始めて生まれました。だからこそ、長い長い時をつなぎ、何よりも子どもたちに受け入れられ、支持されてきました。
 
今月の10冊
 今月の「100冊の絵本③」で紹介するのは以下の10冊です。
・「ティッチ」(パット・ハッチンス さく・え、いしいももこ やく、福音館)。大きくなりたい、子どもたちのあこがれ。時を待つしかない、その時。小さいということ、大きくなるということ、しかし、“どんでんがえし”のあり得ることを、描くのが「ティッチ」。
・「どろんこ こぶた」(アーノルド・ローベル 作、岸田衿子 訳、文化出版局)。“どろんこ”という子どもたちの永遠の願望を描いた、どろんこ絵本の一冊。要するに、何ものにもしばられない、子どもたちの永遠のそして最大の願望である自由を“どろんこ”に託した。
・「マリーちゃんとひつじ」(文・絵 フランソワーズ、訳 与田準一、岩波子どもの本)。いろんなものが欲しくなるという人間。しかし、本当の幸福は何か。小さなささやかなもので十分。
・「てぶくろ」(エウゲーニ・M・ラチョフ え、うちだりさこ やく、福音館)。“物語”というものが不可能を可能にすることを、言葉と絵で見事に描いた。
・「おだんごぱん」(ロシア民話、せたていじ やく、わきたかず え、福音館)。解き放たれる自由、それがあっけなく終わるスリルと快感。
・「はろるどのふしぎな ぼうけん」(クロケット・ジョンソン 作、岸田衿子 訳、文化出版局)。なんだって、どんなことだって、冒険になってしまうのが、子どもであることの特権。
・「おばけリンゴ」(ヤーノシュ さく、やがわすみこ やく、福音館)。要するに、なにごとも、普通であることで得られるのが安心。
・「こねこの ぴっち」(おはなしとえ ハンス・フィッシャー、やく 石井桃子、岩波子どもの本)。どんなことも、自分でやってみないと気がすまないぴっちの冒険は、しかし…。しかし、みんな優しい。
・「おかあさん だいすき」(文 マージョリー・フラック、岩波子どもの本)。子どもたちの大好きは、もちろんお母さん。そのお母さんへの最高のおくりもの。「…おかあさんの くびに ぎゅっと だきつくこと」。
・「くんちゃんの はじめてのがっこう」(ドロシー・マリノ さく、まさきるりこ やく、ペンギン社)。“はじめて”がこんな素敵な始まりであることを願わずにはいられません。
(えんちょう)

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