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小さな手大きな手

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2014年07月03週
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 阪急北千里線の終点、北千里から北に歩いた先にあるのが、千里北公園です。春4月、起伏に富んだ公園のどこを歩いても、たんぽぽが咲いています。公園自慢のかんさいたんぽぽです。公園の北東の端近くで木々の間の巨大な造形物の先が、弧を描いて回っています。新宮晋の作品「風の道」です。40年前に作品がそこに置かれた時、公園や公園の近くのどこからでも望むことができたであろう作品は、背丈は隣りのこならに超えられてしまいました。でも、今も訪れるたびにその作品と風だけが知っている動き方、敢えて言うならメビウスの輪のような孤を描いて回っているのです。
 神戸市内だったら、県公館の庭、フラワーロード、ハーブ園などで、上下だったり左右だったり、大小だったり、光を反射したり、低くその場に溶け込んだりなどの様子で、その作品と風だけが知っている輪を描いたり反転したりの動きを繰り返している、すぐに新宮晋だと解る作品に出会えます。
 その新宮晋の13点の作品と同時に出会える、「新宮晋 風のミュージアム」(兵庫県立有馬富士公園、休養ゾーン)を、子どもたちと訪れました。同じ場所の同じ時間にそこに立っているのに、作品の一つ一つがその一つ一つの中で違う動きをし、13点の作品の一つ一つもその作品と風だけが知っている違う動きを繰り返しています。新宮晋の作品はそれがそこに置かれた時、そこの風景を変えてしまいます。変えてしまったように思えます。
 そんな新宮晋の「室内で動く超軽量彫刻」が「新宮晋 地球の遊び方」をテーマに、神戸市立小磯記念美術館で展示されています。それが、小磯記念美術館であるのは「小磯良平の教え子」だったことと、中でも「室内でも動く超軽量彫刻」は、小磯良平の「…超軽量の室内飛行機っていうの、あんた知ってる?アルミの一円玉ぐらいの重さしかないのが、ふわふわ4分以上も飛び続けて、そら見事なもんやった。空気の中を飛ぶという原理は、大型のジェット機も同じことや。ちょっと、あんたも考えてみたらどうや」に触発されたのに挑戦した作品だからです。(「新宮晋 地球の遊び方」神戸市立小磯記念美術館、2014年6月、以下、地球の遊び方)。
 「地球の遊び方」で新宮晋は自分の作品の誕生について、「私が作りたいと頭に描く物は重い岩のようなものではなく、柔らかくて軽くて自分の場所を得たむしろ植物のようなものたちだ。私の作った作品たちは、私たちと共に時間を過ごす。季節の変化や年月を経て、まわりの環境になじんだ存在になりながら、私たちがもはや感じることのなくなってしまった地球自身の性格や、目に見えないエネルギーの存在を明らかにしてくれる」「私が自然に対してとくに興味を持つようになったのは、やはり動く作品を作るようになってからのことである。私は自分の肉体の構造や、生物の自然環境に対するかかわり方に深い関心を持つようになった。また自分が作った作品を通して、自然を観察し、新しい運動の原理や構造を発見したりするようになった。私の作ったいわゆる作品と呼ばれる部分は、それだけではほとんど何の意味も持っていない。それはあくまでも自然との出会いを意図した装置でしかない。もし作品が生命を持つとすれば、自然の力に感応することによって、はじめて呼吸することができる」と特に「自然」について書いています。更に「私の製作に対する興味は、自然、特に大気に関する基本的な好奇心からきている。地球上に大気があるおかげで光や熱や風や雨が存在し、その中で私たちも生きていくことができる。大気圧や海洋や大陸や地球上のすべてを包んでいる。そして、ときには目に見えないほどの小さな穴を通して、あらゆるものの内部に入り込んでいる。大気にとって、一体地球上にあるものたちの間に、そして作品たちと私との間に境界線など存在するのだろうか。この考えがいつも私を不思議がらせる」と、やはり「自然」について考察しています。
 その新宮晋の絵本作品が「いちご」「ことり」(文化出版局)、「小さな池」「風の星」(福音館書店)などです。「ことり」について「私は、ページをくるたび、羽音をたてて小鳥が飛び込んで来たり、飛び出していくような本を作りたいと思っていました。ヒナたちが巣立った後、ページが空っぽになるような本を」、「風の星」について「これは風の眼を通して見た、私たちの星地球です。風は、陸や海や山を飛び越えて、自由自在に旅をします。雄大な風に圧倒され、厳しい自然を体験し、楽しい生きものたちと遊びながら。そして出会ったものすべてに、元気なエネルギーをふりまきながら」と、「自然」に対する強い関心を描く絵本の土台になっています。
 子どもたちと、自然の中で生きる生活を大切にしてきました。どんな時も子どもたちは、すっぽりと自然に溶け込みます。自分が呼吸するようにそれを感じ、そこで生き、かつそこでは隣にいる仲間と何より自然な関係で作り出します。自然の持っている包み込む力が、一人一人の居場所を用意することで、そこで過ごす仲間との関係を自然に作り出すのです。子どもたちと自然の中で過ごす時、その時々に少なからずそのことを確信させられます。
 子どもたちは新宮晋の絵本で、そこに描かれる自然のもう一つの姿に出会います。地球の子どもたち生きる自然、その世界は、新宮晋の絵本では、時にはうんと遠く広い宇宙の小さな小さな営みとして描かれ、時にはその小さな小さな営みは遠く広い宇宙とどこかでつながっています。その時のどんな営みも、新宮晋の造形作品がそうであるように、「出会ったものすべてに、元気なエネルギーをふりまきながら」躍動する姿としても描かれているのです。子どもたちは、そんな新宮晋の絵本と出会って、驚いて立ち止まって、自分が生きている今が、遠く広い宇宙の遠く古い過去と確かにつながっている確かな存在であることに気づきます。そして、子どもたちの「私の生命」が、生かされて生きているかけがえのない生命であることを確信するのです。
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