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小さな手大きな手

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2014年09月04週
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 幼稚園の庭全体に、きんもくせいの香りがただよっていて、緑の葉っぱの間からは金色の花がこぼれるように咲き始めています。25日は、9月2度目のパン焼きでした。パン窯のマキは、今年春、篠山市後川で井上さんに譲ってもらった大量の丸太を、チェーンソーでカットし、その都度トラックで運んで使っています。井上さんが請負で山林を伐採した際の“雑木”のケヤキ・ナラ・ホウ・サクラなどを、旧井上製材所前に積み上げていたのを見つけて譲ってもらうことになりました。10日程前、南昭和町の二橋さんから向かいの家の庭の手入れで丸太の処分が大変そうだから、と知らせてきたので、そのセンダンの大木の枝の部分を引き取ることになりました。25日のパン焼きのマキは、そのセンダンも使うことになりました。パン窯のあるあたりの庭の端のフェンスには、ツタ・山芋・ヤブカラシがそれぞれつるを伸ばします。中でも元気なのがヤブカラシで、そのあたりのナツメ・カキ・ホーリーツリーに巻き付いて、覆うようにしてつると葉っぱを広げています。その、ヤブカラシに負けず劣らずに頑張っているのが、山芋です。根元がフェンス沿いのコンクリートブロックぎりぎりで、水道・ガスの管などが埋まっていたりしますから、“掘る!”という訳にいかなくて、育って伸びるにまかせている山芋です。でも、立派に伸びて立派に広がる山芋のつるからは、毎年そこそこの量のムカゴを収穫しています。今年、そのムカゴが豊作で、25日にパン窯が稼働している脇で、子どもたちと今年2回目のムカゴの収穫をすることになりました。近々、後川から届いている新米の“ムカゴごはん”を子どもたちと味わうことになるはずです。新米と言えば、先週、幼稚園の畑の“シソみそ”と芋の葉っぱの茎のつくだ煮で、子どもたちは今年最初の後川の新米を味わいました。伏原町の、高木センターの裏で借りている幼稚園の畑のあっちこっちに、毎年、大量のシソが芽を出して、緑の葉っぱを広げます。そのシソの葉っぱは、同じ幼稚園の畑のタマネギをきざんだサラダに香りを添えたり、手巻き寿司に巻き込んだり、機会あるごとに役立っています。9月になると、“穂じそ”が伸び、付け根あたりから順番に白い花を咲かせます。穂じその花が先端部分に達した頃に、根元から軽く指でしごくように実を収穫して“シソみそ”を作ります。材料も作り方も、とってもシンプルです。
 ^戝恐断したごま油で、しその実をさっといためます。
 ¬A垢蛤重(三温糖か、黒砂糖があれば尚よい!)を加え、全体を弱火でよく混ぜればできあがり(甘みが少し強い方が、いろいろ食べるのに応用が利く)。
 先週の子どもたちの新米には、“いものつるの煮物”も加わっていました。正確には、“さつまいもの、葉っぱの茎”です。使うのは茎だけです。茎から葉っぱをちぎり、ちぎった先端の細い部分から細く薄く皮をむくと、簡単にポキンと折れてしまうくらい柔らかいのです。生でかじると、ほのかにさつまいもの香りや味がしないではありませんが、特においしいという訳ではありません。3センチくらいの長さに切り、ごま油でいため、薄あげなどをきざみ込に、さっと煮込むと、なかなかおいしく食べられるのです。さらに煮込んだ佃煮は、おにぎりにセットされ、公同まつりの定番のメニューになっています。
 今、しそが、穂じそを伸ばしている幼稚園の畑では、ひがん花(約2,200本だそうです)がほぼ咲き終わり、今年、久しぶりに幼稚園の畑に登場した綿が、次々に花を咲かせ、先に咲いた花は実をふくらませ、ふくらみ切った実がはじけ、次々に真っ白の“コットンボール”に変身しています(綿の種は、春先に、篠山市教育委員会で前川先生にゆずっていただきました。あれこれしているうちに、まき時が少し遅れてしまい、今頃花を咲かせることになりました。たぶん綿は、真夏の暑い時を好むはずなのに)。コットンボールの綿は、これからいろいろ研究して幼稚園や教会学校の子どもたちの遊びの材料になる予定です。同じ幼稚園の畑には、これも久しぶりに落花生が黄色の花を咲かせています。以前、見るに見かねて畑の手入れを手伝ってくださっていたFさんが、子どもたちの喜びそうなもの、ということで落花生を植え、育てていました。手入れが行き届いたその時の落花生は、一株が畳一畳分くらいにつるを伸ばして広がり、花を咲かせていました。Fさんが亡くなってから途絶えていた落花生が、今年4株だけ復活することになりましたが、草に埋もれ、4本のうち3本は9月になってやっと少しだけ花を咲かせています。咲いた花が首を伸ばして落下し、土にもぐり、土の中で“ピーナッツ”になるのは、いつ見ても不思議です。
 身近な自然が、日々変化を遂げる営みを、存分に楽しむ子どもたちですが、もちろん多くを語るということはしません。しかし、その一つ一つが、限りなく大切な自然の生きものたちの営みであることを、心と体に刻みこみながら、一日一日を生きているに違いありません。
 「自然にふれるという終わりのないよろこびは、けっして科学者だけのものではありません。大地と海と空、そして、そこに住む驚きに満ちた生命の輝きのもとに身をおくすべての人が手に入れられるものなのです」
(「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン、上遠恵子 訳、新潮社)

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