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小さな手大きな手

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2014年11月03週
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 ブリューゲルの「子供の遊戯」には、彼の時代に多彩に繰り広げられていた子どもたちの遊びが、一枚の絵の隅々にまで描かれています。それらの遊びが今の時代の子どもたちの遊びにつながっているのは、特別のことではなく、生活の中で生まれた遊びだからです。中央に描かれる「馬跳び」をする子どもたちは、数人の仲間がいれば何一つ道具なしで遊べます。「輪ころがし」の“輪”も、大きな酒だるで遊んでいる、そんなたるに使われていた輪っかです。ブリューゲルの時代に限らず、人間の歴史の多くは生活の中でつながり、生活の道具が時には子どもたちの遊びの道具にもなりました。その遊びは、時にはケンカにもなったりしたのでしょうが、何よりも子どもたちの心と体をきたえずにはおかなかったのです。同じ、ブリューゲルの「雪中の狩人」は、自然と人々の生活の混然一体になっている様子が描かれています。「豚の毛焼き」は、人間たちの営みであると同時に、近くの木の上からは鳥たちも見守っています。人間の生活の営み“おこぼれ”に鳥たちも加わるなのです。「雪中の狩人」の狩人たちが、獲物を肩に、重い足どりで雪中の狩りから引き上げてくるすぐ後を、同じように重い足どりの犬たちが続きます。そこから見下ろした村では、氷上でたくさんの子どもや大人たちが、氷の遊びを楽しんでいます。厳しい自然の中で、その自然を含めすべてが「相互依存」し、「ひとつのコミュニティ」として「肩を寄せ合って暮らしている」ことを、ブリューゲルは描いたのです。
 類似のことを、「子どもの本の動物たち」の冒頭で、一枚の絵をもとに書いているのが、アーシュラ・K・ル=グウィンです。「今、わたしがこれを書いている机一面に、メキシコのゲレーロ州で描かれた絵が貼ってある。その絵には青、赤、オレンジ、ピンク、緑などの鮮やかな色合いで、消失点のない遠近法(とわたしには思われるもの)によって、村が描かれている。木の大きさの花がたくさん−あるいは花の大きさの木がたくさんある。この村には活気がある。淑女がパイを売っている。男たちが背嚢を背負っている。若い男が若い女に求婚している。紳士がギターを奏で、淑女に花であしらわれている。−馬に乗ったカウボーイが雌牛たちと一頭の雄牛を移動させている。闘鶏が行われている。−家々の前庭にウサギたち鶏たち、犬たちがいる…」「村人たちの生活と動物たちの生活は全面的に絡まりあっているからだ。食べ物、飲み物、輸送、スポーツ−そのすべてを動物たちが村人たちに供給し、それゆえに村人たちは動物たちの世話をする。人と動物は互いに役に立っている。つまり相互依存している。ひとつのコミュニティとして、肩を寄せ合って暮らしている。数千年の歴史を通して、わたちたちのほとんどがこのように暮らしてきたのだ」。
 大きな自然の中で営まれる人間の生活は、その中で生きるすべての生きものと、「相互依存」し、「ひとつのコミュニティ」として「肩を寄せ合って暮らしている」ことを16世紀のブリューゲルの絵の世界、ル=グウィンの紹介するメキシコの人たちの絵の世界は描いています。
 沖縄は、11月16日が知事選の投票日です。それに先だつ10月19日の沖縄の地元新聞、沖縄タイムスに「沖縄21世紀ビジョンの早期実現を求める県民の会(会長、国場幸一、沖縄県商工会議所連合会会長)」の全面・意見広告が掲載されています。知事選で、普天間基地を埋め立て辺野古への移設を認めた、仲井間弘多「現県政」を支援する広告で、要点は以下のようになっています。
 1.普天間から辺野古へ。
「世界一危険な市街地」にある480haの普天間基地を返還し、2062haのキャンプシュワブに隣接する形で3分の1に統合縮小し新基地を辺野古の海を埋立建設が始まっています。この工事は地元の名護市民の半数以上が反対しているにもかかわらず強行されています。(建設費3,000億円はすべて日本の負担)。
 2.5,000ha以上の沖縄の米軍基地の返還。
沖縄には約20,000haの米軍基地があり、そのうちの約5,000haが順次返還・縮小されるという意見広告では、「普天間基地を皮切りに嘉手納以南の基地約1,000haと北部訓練場の約4,000ha、合計5,000ha以上が順次返還・縮小されます」とありますが、普天間基地の辺野古への移設は前述の状況で強行されており、北部訓練場の「返還・縮小」も、現在地元の高江の人たちの反対にもかかわらず基地機能を強化するヘリパットの建設などが強行されています。
そして、意見広告のもう一つの柱「5,000haの基地返還と沖縄21世紀ビジョン」「基地返還とビジョン実況で沖縄大発展」の要点は以下のようになっています。
 3.「世界最高の放射線がん治療センターが、普天間(米軍)住宅跡地に誕生します」「10年間で1,800億円の経済効果」。と言われている、琉球大学医学部の計画、沖縄県医師会の試算のもとになっているのは、2013年10月に仲井間弘多知事が辺野古への新基地建設を受け入れた見返りの、沖縄振興資金3,000億円です。
 4.「広大な基地跡地の活用で、『沖縄21世紀ビジョン』は大きく前進します」「〜観光客1,000万人、観光収入1兆円の実現」。言われている「広大な基地跡地」は、沖縄で繰り広げられることになった、太平洋戦争の地上戦で、12万人余りの住民が命を奪われ、なおかつ米軍占領下での基地政策、サンフランシスコ平和条約の後も沖縄だけが米軍支配のもとにあったその時から、奪われ続けている米軍基地の、条件をいっぱいつけて値切った後の「広大な基地跡地」です。沖縄には、辺野古に新基地が建設されるのはもちろん、依然として20,000ha余りの米軍基地が、現在の戦争の基地として残り続けます。
 5.「出産・子育て支援日本一の沖縄、学力向上と国際性豊かな人材を育成する教育の充実」。もちろん、こうしてあげられている一つ一つは、沖縄にとってとっても大切なのだと思います。
という、「現県政だからこそ実現できる!5,000haの基地返還と沖縄21世紀ビジョン」なのですが、何かが根本的に間違っているように思えます。太平洋戦争の終結直前に、12万人余りの住民の命が奪われることになった沖縄が「現県政だからこそ…」の「…沖縄21世紀ビジョン」で、ほぼ日本本土と同じビジョンを追っかけ、かつ実現しようとすることが、「何かが、根本的に間違っている」ように思えてならないのです。じゃなくって、そんなビジョンがあり得るとして、広くアジアの人と人、国と国をつなぐかけ橋としての歴史を生きてきた沖縄島にとって、大きな自然の営みの中で、すべての生きものが「相互依存」し、それが「ひとつのコミュニティとして」「肩を寄せ合って暮らしている」、それこそが沖縄のあるべき21世紀のビジョンであるように思えます。現県政ではなく!。

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