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小さな手大きな手

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2014年12月01週
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(つづき)
 20年以上前から、使わせていただくことになった幼稚園の畑には、その当時は樹木らしきものはありませんでした。今、阪急電車の側のフェンス近くに、ひとかかえはあるあきにれ(秋楡)が10メートルくらいの高さになって枝を広げています。たぶんどこからか実がとんできて、芽を出して育った木です。幹も枝もすっきり伸びるはるにれ(春楡)とは違い、あきにれは幹も樹皮も枝もごつごつした木です。春に枝を切ったりすると、白い樹液がべったりのこぎりに付着して取れなくなるのもあきにれです。
 はるにれと言えば、「はるにれ」(傑作かがくのとも、姉崎一馬)は、北の大地で生きるはるにれの一年の写真絵本です。芽吹きの時、北の大地とは言え暑い短い夏、冬の嵐の一日一日を生きるはるにれが、写真で自分の一年を語りますから、人間の言葉は要らないのです。何度もお世話になる北海道紋別のKさんの牧場の中の住居の裏にも、ひとかかえをはるかに超えるはるにれが3本、幹と枝をすっきり伸ばしていました。
 借りている幼稚園の畑で大木になりつつあるあきにれは、このあたりでは、武庫川の河川敷だったらどこでも見つかる木です。そして、大きなあきにれの周辺には必ず、中小、そしてやっと育ち始めた若木のあきにれも見つかります。秋、枝がしなるくらいに実をつけるあきにれは、数え切れないその実を風で飛ばし、所かまわず芽吹くのです。今年も幼稚園の畑では、あきにれが地面が見えなくなるくらい実を落としています。高木センターとの境の、落ちた実が育ったらしいあきにれも、今や直径20センチを超える太さで、フェンスを突き破って枝が両方の敷地に伸びています。
 そんなあきにれに、負けないくらい元気なのが、阪急電車添いのフェンス、高木センターの境のフェンスに巻き付いて伸びるやぶからしです。幼稚園の畑は、中心部分を耕し、15本の畝にいちごとさつまいもを交互に植えます。子どもたちがぐるっと通路のように回れるようになっている外側に、チューリップ、じゃがいも、たまねぎ、などが植えられ、更にその外側は、春はからすのえんどう、夏から秋はえのころ草、よもぎ、ひっつき虫のオナモミなど、雑草たちの世界になっています。そんな状態の幼稚園の隣の、野菜などを栽培している正真正銘の畑に雑草が見つからないのは、除草剤を散布するからです。で、雑草で大変迷惑な幼稚園の畑に、境界線を越えてお隣の畑から除草剤が散布されるのも、暗黙の了解になっています。それにしても、幼稚園の畑の外周の幅2メートルくらいが「なんにもない!」(一木一草見つからない)のは、少なからず異様です。
 で、やぶからしなのですが、さすがやぶからしで、今年はちょっと油断しているすきに、高木センターのフェンスを伝い、あきにれの幹にまきついてどんどん伸ばしたつるは、指よりも太くなっていました。そんな太いつるも、引っぱるとぷつんと切れてしまうのは、大急ぎで伸びる分、軟弱なのかもしれません。
 各種の野菜、いちごにさつまいも、更に雑草も大切にしている幼稚園の畑では、他の生きものたちも元気です。雨の翌日に畑に行ってみると、地面には数え切れないくらいの穴が開いています。水浸しになった畑の地面の下の生きものたち、みみずなどが雨が上がるのを待ち、大急ぎで呼吸をするために開けた穴です。そんな雨上がりの畑をむくどりがちょこちょこ歩いていたりします。雨上がりの畑で、エサが地面に顔を出すことを知っているのです。秋、幼稚園の畑の雑草の部分はバッタやコオロギなど子どもたちの大好きな昆虫たちの世界です。夏、5メートル前後まで背を伸ばしたひまわりの太い茎では、クマゼミが鳴いています。その頃になると、畑では赤とんぼも飛びはじめます。そして、さつまいものつると葉っぱで覆い隠された畑の外からは見えない世界は野ねずみやへびなどの世界にもなっています。10月の初旬に掘ったさつまいもには、それらのものたちにかじられた痕跡をいっぱい残しています。
 大量に掘ったさつまいもは、2ヶ月経った今もふかし芋になったりして、幼稚園、そして日曜日の教会学校の子どもたちのおやつになったりしています。さつまいもと言えば、毎年、葉っぱを茎ごとちぎり、茎の葉っぱの部分をぽきっと折るようにしてうすい皮をむき、3〜4センチの長さに切り、ごま油でさっと炒め、しょう油とほんの少しの砂糖で味付けし、少しの間煮ると、さつまいものきんぴらの出来あがりです。
 大量に芽を出し、大量に畑のあっちこっちに所を選ばず、さつまいも畑の中でも、じゃがいもの畝でも、たまねぎの後のひまわりの根元でも、一面に育った青じそは、その葉っぱで、サラダに手巻きずしに、そうめんにと存分に味わいますが、9月になると白い花が咲き、穂のようにいっぱいの実がつきます。“ほじそ”です。実がついて、少し固くなる頃に穂の根元からしごくようにすると、ぷつぷつとちぎれて実が集まります。その実をごま油で炒め、味噌と砂糖で味付けすれば、しそ味噌の出来あがりです。炊きたての熱いご飯に乗せても、冷ややっこに乗せても、強いごまの風味にどんどん食が進みます。もちろん、しそ味噌は子どもたちも大好物です。
 いちご、さつまいも、少しの野菜など手入れする部分以外、幼稚園の畑の半分以上は、1年に2〜3回大雑把に草刈り機で雑草を刈り取る程度で放置しています。その畑の一年は、ほぼ以上のようになっています。そこでは、あらゆるとは言いませんが、ほんとにたくさんの生きものたちの生活・世界が繰り広げられているのです。そこは、「雑草のくらし」(甲斐信枝、福音館書店)よりは更に多様な、子どもたちにとって、驚きや発見のいっぱいの世界なのです。

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