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2017年02月02週
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 大統領が代わった米国から、立て続けに聴こえて来る情報が「大統領令」です。それらしいものがあることを、以前から知っていました。確か、南北戦争を始めるかどうか、閣僚会議で1対8(だったと思う)に分かれた時の1人がリンカーンで、それで南北戦争が始まったのを誰かの本で読んだのを記憶しています。
 その大統領令で少なからず世界が混乱させられているのが「入国禁止令」です。「難民や中東・アフリカの7カ国の国民の米国への入国を一時禁止したトランプ大統領の大統領令」です。この大統領令に対する米国ワシントン州司法長官の「法を越える人間はいない。たとえ、大統領でも」と訴えを受け、一時差し止めの命令を出します。「シアトル連邦地裁のロバート判事は、大統領令によって『回復不能な被害が生じる』との原告の訴えに公益性を認めたと説明した」(2月5日、沖縄タイムス)。
 この大統領令、それに対する米国ワシントン州連邦地裁の決定について、トランプ大統領が裁判官批判を繰り広げているのですが、新聞の社説がこの一連の出来事について見解を述べています。「トランプ大統領は、民主社会の根幹である『三権分立』を理解していないのではないか」「司法の決定内容に不服を表すことは過去の大統領もあった。だが、トランプ氏の場合、『いわゆる裁判官』と判事を軽蔑し、『法の執行をこの国から根本的に取り上げる裁判官の意見は、ばかげている』と、司法の権限への疑問まで示唆している」「大統領も、司法と議会のチェックを受けるのが、三権分立だ。その大統領が、判事の資質を貶めたり、司法の独立を問題視したりすれば、米国の立憲主義が危うくなる」(2月7日、朝日新聞)。この場合、の米国の大統領と裁判官のやり取りは、米国で三権の行政(大統領)と司法が「分立している」(機能している)ことによって起こっています。三権分立を踏みにじる大統領が、大統領令を振りかざしても、司法は法の名においてひるまないのです。
 同じ日の新聞のもう一つの社説のタイトルは、「辺野古着工/沖縄より米国優先か」です。一時は、「和解」「そして協議」となっていた辺野古新米軍基地建設問題は、高裁判決とそれを追認する最高裁判決を経て、着工、コンクリートブロックの辺野古沖投入開始になってしまいました。「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設工事で、沖縄防衛局は7日午前、汚濁防止膜を海中に固定するコンクリートブロックを改定に設置する作業を始めた。228個を投入する計画で、数か月かけて汚濁防止膜を張り、4〜5月にも護岸工事を始める予定」(2月7日、朝日新聞)。「昨年末の最高裁判決で沖縄県側の敗訴が確定し、陸上の工事は再開していた。このタイミングでの海上工事着手は、米国への強い配慮がにじむ」(2月7日、朝日新聞社説)。社説のタイトル「辺野古着工/沖縄より米国優先か」は、三権分立を理解もせず踏みにじっているのは、日本の行政・アベ政治であることを、あんまり理解していません。トランプ大統領に向けられた「大統領と司法/三権分立を脅かすな」は、そのまま日本の行政・アベ政治に向けられるべきなのです。以下、辺野古で始まってしまった新基地建設で日本の行政・アベ政治によって脅かされている現実です。
「度重なる選挙結果で、辺野古移設に反対する民意」の圧倒的多数で選ばれた翁長雄志は、公約でもあった、前知事の基地建設の承認を取り消します。「昨年末の最高裁判決で沖縄県側の敗訴が確定し」そのことを巡る裁判です。裁判は、裁判長の首を挿げ替えた福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長のもとで、審理されます。「首を挿げ替えた」というのは、まさしくこの審理に合わせた特別の人事で裁判長として送り込まれた人だからです。従業員が、退職後に中脾腫(ちゅうひしゅ)を発症したことで、中部電力の責任を認定した判決とは別に、成田空港訴訟では土地明け渡し命令するなど、行政訴訟では行政寄りの判決を出す側で目立つ裁判官なのです。
 高裁判決が、「前知事埋立承認は違法ではない」などとした理由を「『政治的司法』と地方自治の危機」(岡田正則、「世界」2016年12月号)から略述引用します。

 前知事の埋立承認は、違法ではない。
 1、〈沖縄本島は、わが国の戦略的要衝として位置付けられている〉ので、米軍海兵隊の基地候補地として辺野古が、唯一ふさわしいという沖縄防衛  局長の申請は合理的であり、… 前知事の判断は違法ではない。
 2、埋め立て事業が、自然破壊等に対して及ぼす悪影響について、前知事 は相応の点検をしているので、… 前知事の判断は違法ではない。

 行政庁が自己の処分の取り消しを行えるのは、その処分が違法である場合に限られる。
 1、埋立承認が違法ではないにもかかわらず現知事の取り消しは違法
 2、仮に違法な部分があるにしても、前知事の判断と誤りや自然環境への悪影響はわずかである。
 3、取り消し処分によってもたらされる不利益は日米間の信頼関係の破壊、国際社会からの信頼喪失、埋立事業に費やした経費等、極めて大きいの   で取り消しは違法になる。

 この高裁判決は、行政法学者らによって厳しく批判されています。
 1、沖縄県内に新基地を設置すべきであるという判断をすべての基礎としている点で、裁判所が行えないはずの政治的判断をしている。
 2、埋め立て後の基地使用による環境破壊を裁判所の審理対象外としている点で、審理が極めて不十分。
 (以下略)

 高裁判決は、前知事による「埋立承認は、違法ではないとしますが、その根拠になる「法」が示されることはありません。示されるのは、法ではなく「〈沖縄本島は、我が国の戦略的要衝として位置付けられる〉ので、米海兵隊の基地候補地として辺野古が、唯一ふさわしい」とする政治的理由とそれによる判断です。この場合の「法」ではないものを根拠付けるのが「〈行政庁が自己の処分の取り消しを行えるのは、その処分が違法な場合に限られる〉」です。具体的な「法」の条文を何一つ示すことはしないで、「違法」とは何かを手前勝手に定義し、その定義に外れるから、違法であると断定します。と、まあ、およそは「法」の体をなしていないのですが、これが裁判所の判断として確定してしまう時に効力を持ってしまうのが司法です。裁判は、最高裁に上告されることになりますが、実質的な審理はすることなしに、高裁の判決をそのままに最高裁の決定となり確定します。
 2017年2月7日の新聞の2つの社説のうちの1つは「大統領と司法、三権分立を脅かすな」です。恐らく、間違いなく、米国の新しい大統領は、大統領令で三権分立の司法を脅かしています。いますが、米国の司法は、そうして脅かされたとしても、「分立」の立場、原則を崩すことなく、その大統領令を、法に基づいて法を貫くことで譲らないのです。
 もう一つの社説は、「辺野古着工/沖縄より米国優先か」ですが、行政・アベ政治になびき、屈服させられている日本の三権分立の危うさこそ、えぐられなくてはならないはずなのに、それをしません。
 辺野古新基地・高江ヘリパッド基地建設に反対する沖縄の人たちの先頭に立ってきた人の一人、山城博治さんが拘束されて4カ月経とうとしています。10月17日、山城博治さんは米軍北部訓練場内ヘリパッド建設現場の周囲の有刺鉄線を1本切ったことを目撃した沖縄防衛局職員の通報で、基地から外に出た県道上で、器物損壊の「準現行犯」で逮捕され、拘束されています。有刺鉄線を切ったことが、器物損壊であり、それが逮捕理由であるとすればそれはそれとして裁かれることはあり得ます。しかし、起訴された後も、接見禁止をつけて拘束し続ける法的根拠は乏しいはずです。この場合も、裁判所の決定は絶対ですから山城博治さんは拘束されたままです。
 「辺野古唯一」で、新基地建設を突き進むのですが、それは日本からの申し出であるにもかかわらず「日米合意」となっています。この場合の「辺野古唯一」も「日米合同」も、もし日本が「三権分立」の民主国家であるとすれば、そうはなりにくいはずです。何故なら、辺野古新基地建設承認を取り消した翁長知事の決定を取り消す法治国家の、法のどこからもその根拠を示せないからです。米国の大統領が、その絶対的権力の行使である大統領令を発動しても、米国の裁判所はそれを認めていません。どうであれ、三権分立が確立している国だからです。三権分立がどこかで吹っ飛んでいる国では、法を語らないで、裁判の判決文が書けてしまう、その結果が辺野古新基地建設を巡る高裁決定、そして最高裁の決定です。まさしく三権分立脅かされている国の裁判であり判決です。行政と司法は1本の鉄条網を切っただけの人を、器物破損の最高刑が3年であることを見越して、4カ月近く接見制限の拘束を続けています。

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