六甲山など、秋の山を歩いています。10月10日には教会学校の子どもたちと、北神急行線谷上駅から森林植物園を経て高雄山(六甲山の縦走路から外れた467メートルの山)に登り、市ヶ原で昼食、降り始めた雨の中を新神戸まで下りてきました。10月19日には、およそ25年ぶりに(だったと思う)幼稚園の子どもたちと能勢の妙見山に登りました。10月27日には、上野道から摩耶山に登りました。
で、10月10日の六甲山、高雄山では、いろいろ驚いたりさらに誤算もありました。森林植物園から、教育植物園を迂回して、高雄山の山道に入ってすぐ、登山道のど真ん中で20匹ぐらいの大すずめばちに“遭遇”しました。大すずめばちのことがいろいろと話題になっていましたから、全く予想していなかった訳ではありません。気が付いたのは、一緒に先頭を歩いていた子どもたちをそこを通り過ぎようとした瞬間です。30年以上、六甲山を歩いていてあんなにたくさんの大すずめばちは初めてです。大すずめばちは、田舎では子どもたちの身近にいつもいました。でも、どんなわんぱくも大すずめばちの巣にだけは手出ししませんでした。足ながばちや、地ばちの巣のさなぎは、田舎の子どもたちが生きたままごくりとのみこんでしまう“ごちそう”でした。大すずめばちだけは、近づかない、手出しはしないと教えられてもいました。別格だったのです。その大すずめばちが、足もとに20匹ぐらいいたのですから、少なからずびっくりしました。ただし、大騒ぎをした訳ではありませんし、敵の方も冷静に地面を低く飛び回っていました。で、後続の25人には、合図で停止してもらい、そこからいさぎよく引き返すことにしました。それから10日間ほどして滋賀県で(だったと思う)、小学生の団体が大すずめばちに襲われ、15,6人が刺されたことが報道されていました。で、結果から言うのですが、その場合の山の歩き方でリーダーは判断を誤ったかも知れないことです。もし、先頭を歩いていたリーダーがすずめばちを発見していて、はちを興奮させないなどの合図をし(大騒ぎをさせない)、様子を見る(もし一匹だけだったら迷いばちの可能性が高い)、数が多い時はすみやかに引き返す、などの判断と対応をしていれば、たくさんの子どもたちが襲われるなどのことはならなかったはずです。
それにしても、六甲山を歩いていてあんなたくさんの大すずめばちは初めてで、本気で大すずめばちのこと気にしています。で、10月10日の六甲山でのもう一つの初体験は、高雄山に向かう登山道わきの松の枝に、2匹のリスを見つけてしまったことです。夏の研修で、ムササビが松の実を食べること、食べたあとが“エビフライ状”になって落ちていることを教わり、本当にそれを見つけて大喜びした後だったので、松の木のリスの“エビフライ”をと思い、捜しましたが見つかりませんでした。誤算というか大変だったのは、高雄山から市ヶ原への下りが、とんでもなく急だったことです。帰ってから手元の地図で確かめたところによれば、距離が500~600メートルぐらいなのに、標高差が300メートルに近くありました。そんな山登りで、山道を下りた結果からか、久しぶりに右足のひざが痛く少し気になっています。気になりながら、10月19日には妙見山、27日には摩耶山に登りました。19日は、予定では箕面の滝のあたりをぶらぶら歩くはずでしたが、全くの勘違いで阪急宝塚線川西能勢口で下り能勢電鉄に乗り換えてしまいました。で、そのまま妙見口まで行き、妙見山(660メートル)に登ってしまったのです。25年ぶりの妙見山です。その当時教会学校の子どもたちと、冬の妙見山に2~3年続けて登っていました。雑木林の道(上杉尾根登山道)を歩いて、朴の落ち葉で、“朴葉みそ”を楽しんだりしていました。雑木林が伐採されてしまった妙見山へはその後登らなくなりました。25年ぶりの妙見山の上杉尾根道には、雑木林が戻っていて、ひとかかえに育った朴の木がいっぱい葉っぱを落とし始めていました。箕面の滝だったら駅からの往復が6キロで済むところを、妙見山では片道6キロ標高差450メートルを子どもたちは歩かされることになってしまいました。ただし、帰りのりの200メートルぐらいはケーブルに下りたのですが。そのケーブルへの道で、大すずめばちの迷子を1匹見つけました。今年は大すずめばちが多いのです。
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