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2017年04月01週
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福島県の地元の新聞に掲載された「放射能・放射性物質Q&A」(2011年12月〜2013年10月、長崎大学、高村昇、以下Q&A)をまとめたパンフレット(平成29年3月11日)を、長崎大学が25000部福島県に寄贈しました。
 長崎大学医学部は、東電福島の事故の後、福島県民の被曝による健康被害について、「放射線被曝による影響はない」と積極的にアドバイスする人を事故直後から送ってきましたが、そのうちの一人が前掲パンフレットの著者、高村昇長崎大学原爆後障害医療研究所教授です。パンフレットは、以下のような内容になっています。

CONTENTS
はじめに
被ばくの影響子どもと大人でどう違う・・・4
自然放射線被ばくによる健康影響は・・・6
放射線被ばくでがん増加確認法は・・・8
生まれてくる子どもに放射線影響は・・・10
放射線の影響は遺伝するのか・・・12
放射線被ばくで鼻血はでるのか・・・14
低線量被ばくにCT検査、影響は・・・16
0.23マイクロシーベルト/時での健康影響は・・・18
避難区域に今後帰還しても大丈夫か・・・20
原発事故の健康影響報告書改訂版の内容は・・・22
チェルノブイリとの被ばくの線量の違いは・・・24
甲状腺がんの種類や特徴は・・・26
チェルノブイリの甲状腺がん増加はいつ・どんな人に・・・28
チェルノブイリで甲状腺以外のがん増加は・・・30
飲み水にセシウムは含まれているのか・・・32
沢水を飲み続けて大丈夫か・・・34
自家消費野菜食べる際の注意点は・・・36
野生キノコを食べて健康影響は・・・38
高頻度に放射性セシウムが検出される山菜の種類は・・・40
なぜ野生動物から放射性物質が検出されるのか・・・42
給食の牛乳に放射性物質が含まれていないか心配・・・44
放射性セシウムに含むキノコを食べて健康影響は・・・46
食品中のストロンチウム、プルトニウムの濃度は・・・48
水道水中の放射性ストロンチウム、プルトニウムの濃度は・・・50
子どもの甲状腺に結節や嚢胞 原発事故の影響か・・・52
他の地域に比べ本県の甲状腺がん診断多いのでは・・・54
100人以上が甲状腺がん診断 原発事故の影響か・・・56
浜通りの甲状腺がん割合高いか・・・58
県外で甲状腺検査 受診可能か・・・60
おわりに・・・62
高村 昇 略歴

東電福島の事故で避難指示が出ていた市町村では、双葉、大熊町などをのぞき3月末で避難が解除されます。そこが避難指示になったのは、降り注いだ放射性物質の数値で、住めないと判断されたからです。住民がそこに戻ることを前提で実施されたのが除染で、当初の数値目標は1m㏜/年以下でした。根拠となったのは国際放射線防護委員会(以下ICRP)の勧告「平常時における一般公衆の被曝限度を年間1ミリシーベルト以内とする」です。福島では、広い地域で除染が行われましたが、多くの市町村では、ICRPの数値目標を達成することができませんでした。それでも避難指示は解除されます。そのことでの「Q&A」のQがたとえば以下のようになっています。「現在避難している町村では特別宿泊や準備宿泊が行われていますが、宿泊している住民の中には年間1ミリシーベルトを超えるような線量の方もいると聞きました。今後帰還しても大丈夫なのでしょうか」「福島県下では除染しても年間線量が0.23マイクロシーベルト/時を下回らない地域がありますが、このような場所で1年間生活した場合、健康への影響はどうなのでしょうか」。Qの「0.23マイクロシーベルト/時」は、年間1ミリシーベルトとするICRP勧告の線量で、1日の内屋外に1ミリシーベルトの追加被曝とすると、そんな数値になります。こうした「Q」に対する「A」は、「…ICRPは6年前の東京電力福島第一原発事故のような放射線災害が発生した場合、事故が継続している間は年間100〜20ミリシーベルトの間でできるだけ低レベルで、事故が収束した後には20ミリシーベルトから徐々に事故前のレベルに戻すことを勧告しています。このように放射線災害が発生した際には、住民への健康の影響が出ないように、事故の状況に従って放射線量の限度を変化させていくことが、国際的にも認められています」「50〜100ミリシーベルトを上回る状況では、がんの発生リスクが増加するということを踏まえたうえで、事故が継続している際にはそれをなるべく下回る放射線量になるように、その後の復旧期では除染等を行うことで徐々に放射線量を平常時のレベルに戻していくように、ということです」
 こうした「A」が、どこか変なのは、東電福島の事故で住めなくなった住居に住民が戻る時、被曝することが前提になっていることです。「国際機関」(ICRP)が「一般公衆」の通常の被曝の限度としていたのは、0.23μ㏜/時、1m㏜/年で、事故が起こってしまった場合は100〜20m㏜/年の範囲のなるべく低い線量を目安に値をあげていました。この線量については「…このように放射線災害が発生した際には、住民への健康被害が出ないように、事故の状況に従って放射線量の限度を変化させていくことが、国際的にも認められています」などと「Q&A」ではなっていたりします。
 原子力発電所の事故も、事故による被曝も、本来は許されないことです。事故によって、環境中に放出される放射性物質はその処理が不可能であり、必ず被曝することになるからです。ですから何よりも問われなくてはならないのは、結果的に事故を引き起こすことになった当事者、原子力発電所の事業者の責任であり、被曝する人たちを可能な限り被曝から守ることであり保障です。平常時1m㏜/年ではあり得なくなった福島で、それなのに健康被害はあり得ないとすることを広く伝えようとするのが「Q&A」でありその無償配布です。その場合の安心の保障として、繰り返し使われるのが「国際機関」です。その国際機関を根拠に「…福島県下では今後、がんの発生率に明確な変化が表れ、被曝によるがんが増加することも予想されないと結論づけられています」とするのが、「Q&A」でありAです。
 しかし、国際機関のICRPが「『平常時における一般公衆の線量限度を年間1ミリシーベルト以内とすること』を勧告」したのは、どんな低線量の被曝であっても、絶対に安全であるとは言えず、被曝が、がんやそれ以外疾病に対して持っている影響などについても、完全に否定することはできないとするのもICRP勧告です。ICRPは別に「東電福島のような放射線災害が発生した際には『年間100〜20ミリシーベルトの範囲のなるべく低いレベルの被曝線量で抑える』こと、いったん災害が収束した後には『年間20〜1ミリシーベルトの範囲で徐々に被曝線量を下げていく』」ことを勧告しています。東電福島の事故で、どうであれ、多くの人たちの被曝が避けられなくなり、ともかく国際機関がその場合の安心を約束するのです。しかし、その勧告も事故後は「年間100〜20ミリシーベルトの範囲」「年間20〜1ミリシーベルトの範囲」とし、事故前、平常時の一般公衆の線量限度を「年間1ミリシーベルト以内」とします。事故が起こってしまった後の被曝線量の示し方の違いは、違いを示すそのことで、被曝が決して安全ではありえないことを自ら認めていることにもなります。そして、この場合の何よりの問題は、被曝を余儀なくされる当事者は、被曝の限度や範囲を示されることはあっても、被曝をまぬがれることはできない人たちであることです。「Q&A」のAも「特別宿泊」「準備宿泊」の住民には個人被曝線量計が貸与され、避難区域の住民の家屋に戻っての宿泊は、無条件に被曝することを了解することが前提になっています。
 東電福島の事故で、避難した住民が自宅に戻るのが、「特別」「準備」宿泊で、その時には「線量計を装備」線量を自ら管理します。「Q&A」のAでは「…1ミリシーベルトというのは平常時に放射線から身を守るための防護の基準であって、これを超えたら健康影響がみられるというものではありません」だとしてもです。個人被曝線量計の装備が必要な放射線災害の発生した福島は、事故時の許容とされる線量の範囲が100〜20ミリシーベルト、20〜1ミリシーベルトとなったりすれば、間違いなく危険です。
 そこが、放射線災害が発生してしまったから「100〜20ミリシーベルト」「20〜1ミリシーベルト」で、「特別宿泊」「準備宿泊」の場合は「個人線量計の貸与・装備」が必要ということになれば、「避難区域に今後帰還しても大丈夫」の「Q&A」のAがどんなに強調しても、大丈夫であるはずがないことをAしていることになります。
 「Q&A」の著者は医療、中でも被曝医療の専門家で、世界保健機関チェルノブイリ事故後の医療・研究者としての経歴を持っています。その専門家が被曝という、あってはならない健康・生活不安に追い込まれている人たちに、安全を確かな根拠で示し得ないにもかかわらず、「…大丈夫」などとしか語り得ないとしたら、医療者・科学者を名乗る資格はないと思えます height=1
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