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2005年11月01週
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関西学院理事会、理事長 山内 一郎様、
関西学院大学、学長 平松 一夫様、
関西学院大学神学部、神学部長 木之脇 悦郎様、
 
 関西学院大学神学部で起こった、教師による女子学生に対する“セクシュアルハラスメント事件”につき、私どもの聞き及んでいる範囲の事実に基づいて、見解を述べさせていただくと同時、いくつかのことを要望いたします。
 何よりも残念なのは“事件”が、最もあってはならない神学部で起こってしまったことです。学院設立の基本理念である、他者に仕えることの修練に努めるということを、たとえば今回のような事件が踏みにじってしまう事実は、重ね重ね残念であると言わざるを得ません。更に残念なのは、“事件”をうったえる当事者の声が、神学部内部で耳が傾けられることがなかったらしいことです(・・・たとえば、熊本県S教会で起こった、神学部卒業教師によるセクシュアルハラスメント事件の場合も、人事等で関与している関係で早くからうったえがあったにもかかわらず配慮することを怠り、結果、事件についての謝罪を公にすることになりました。そうしたことの反省が、今回の“事件”で果たして生かされたのだろうか)。
 結局、今回の“事件”は神学部内部で耳が傾けられなかった結果、“事件”の解明が外部に求められることになりました。そして2005年7月になり、大学としての“事件”解明の結果や処分を公表をすることになりましたが、当事者の受け入れるところとはならず、2005年11月をめどに、再度“事件”の調査・解明が為されることになったと聞き及んでいます。
 関西学院大学神学部教師による女子学生に対する“セクシュアルハラスメント事件”は、今回のこの問題に止まるものではありません。これまでも、有形・無形の不利益をこうむってきた女子学生が、更に“セクシュアルハラスメント事件”の被害者になってしまったことが、2重3重に大きな問題であると考えられます。1998年に神学部に入学した学生18名のうち、7名が女子学生でした。卒業後、いろんな働き方をしている中で、たとえばキリスト教教会で働いている人たちは、男性教職4人、女性教職は2人です。多くの場合、この数字ぐらいの結果になっているはずです。本人の意志の結果ということもあるのでしょうが、数字の上では女子学生は明らかな不利益をこうむり続けています。
 こうして不利益をこうむることの多い女子学生に対して起こった、今回のような“セクシュアルハラスメント事件”は、問題の根っこは考えられている以上に深いと言わざるを得ません。関西学院大学及び神学部が、設立の基本理念を自ら踏みにじるということは、あってはならないことです。が更に問題なのは、“事件”のことに耳を傾けることなく放置し続けたこと、即ち自浄能力を持っていなかったことです。人や組織は、ただそこにあるのではなく、与えられた課題があって、その前で謙虚でありたいものです。そして、与えられた課題を全うするのは、その場に機会を与えれた者のいわば恵みであってそのことに心から取り組むことが求められます。今回の“事件”が、そんな課題や機会を結果として踏みにじったとすれば、その責任は厳しく問われなくてはなりません。関西学院大学神学部の卒業生として、上記のような見解を述べさせていただくと同時に、以下いくつかのことを要望いたします。

?“事件”の徹底解明。
?“事件”が起こった原因の徹底解明。
?学校教師はもちろん関係者の責任の所在を明らかにする、と同時に厳しい処分を行うこと。
?自浄能力を発揮し得る為の人事の刷新。
?再発防止の為の今後の取り組みを具体的に示す。

 こうした要望を、“外部”からさせていただくことになった理由・経緯を少しばかり述べさせていただきます。一番の理由は、関西学院大学神学部の卒業者の、キリスト教会関係の人事(新卒・既卒を問わず)について、関西学院大学神学部、同後援会、同卒業者会(成全会と称す)は、直接・間接に深く関与し続けていることです。更に、関西学院大学神学部入学者を送り出すのにも、同後援会、同卒業生会は深く関与しています。


2005年11月1日
関西学院大学神学部卒業生有志 
相浦和生
市川哲
菅澤邦明
佃真人
森 哲

“内輪”の文章についての短いコメント。
上記の見解や要望は、気分が悪くなるような内輪のことをめぐる内輪の文章です。気分が悪くなるようなことも避けては通らない、従って貧しいなりにも書き残すことにした、というのが理由です。

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