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小さな手大きな手

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2017年05月04週
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(前週よりの続き)
 放射能の毒、たとえば原子力発電所を稼働することで発生する「高レベル放射性廃棄物(核のごみ)」は、最終処分は決まっていません。それが毒を除去することのできない「ごみ」であること、そんな毒をそのまま処理する場所が得られないからです。だからと言って、稼働することで既に発生してしまっている「ごみ」、再稼働の方針である原子力発電所で発生する「ごみ」をそのままにはできませんから、「核のごみ最終処分」は稼働・再稼働の条件であり、電力会社、国の約束です。で、最終処分の基準が取りまとめられています。「経済産業省は14日、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分に関する有識者会議を開いた。安全上問題がある火山や活断層を避け、廃棄物を地下深くに『地層処分』する候補地になり得る地域を日本地図上に示すための科学的基準を取りまとめた」(4月15日、福島民報)のだそうですが、もし「有識者」が、これを「科学」するとしたら、除去できない毒を発生させて人の世界に持ち込むことが、有識にも科学にももとることを取りまとめるべきなのに、その毒をそのまま地面深く埋めることを「科学的基準」の名の元にとりまとめ提案しています。
 原子力発電所を稼働するにあたって発生する「核のごみ」は、再処理してプルトニウムなどを回収し再び燃料として活用する「核燃料サイクル」が、国・電力会社の政策の基本でした。逆に、その再処理工場の一つで廃止の決まっている東海再処理施設の費用が8千億になると試算されています(4月23日、福島民報)。もちろん、そんな費用はどこからも出てきませんから、行きづまっているのです。もし、この核燃料サイクルが動き出すとしても、それで発生する核のごみの処理の問題でも、前述のように、有識以前の科学以前の議論が繰り返されています。
 東電福島の事故の居住制限、避難指示解除準備区域の避難解除から1カ月経っても「帰還徐々」、解除されたおよそ4万人のうち帰還したのが1000人にも満たないのは、そこが放射能の毒で汚染されたままだからです。避難した人たちが戻る条件は、降り注いだ放射性物質を除染し、被爆する放射性物質の数値を下げることでした。拭き取ったり削り取ったり、すべてを手作業でする除染は、実施はされたものの約束の数値に下げることはできませんでした。除去することも処分することのできない毒だからです。その汚染土壌などが、避難解除になって戻る人たちのその場所に、処分できないまま仮置きされています。この汚染土壌などは、帰還困難区域の避難解除の見通しもたたない、事故の原発に隣接する双葉、大熊両町の中間貯蔵施設に運び込まれることになっていますが、そこは、3月31日、4月1日に避難指示解除になった地区も隣接しています。
 避難解除になったとしても、戻れば必ず被曝する場所には戻りにくいのです。除染はしたものの、約束の1m㏜/年以下ではなく、20m㏜/年を越えてしまいかねない場所なのですから。
 そして、帰還を難しくしている大きな要因が、事故の東電からそれらの場所が遠くないことです。東電福島の事故現場は、炉心溶融したままの事故現場で、その時はもちろん、今も非常事態の緊急事態の事故対応が続いています。少しでも対応を誤る時、取り返しのつかない大量の放射性物質の環境への放出になってしまう事故が継続中です。
 別に、2号機建屋の高濃度の汚染水の抜き取りが始まっていますが、作業員の被曝の恐れがある為に作業は難航しています(4月24日、福島民報)。
 燃料が溶融した東電福島の事故で、溶融した燃料を「デブリ」の処理が非常事態の緊急事態の事故の収束、廃炉ということになっていますが、超高濃度の放射性物質に阻まれて何一つ手が付けられていません。それらの作業は、すべてロボットということになり、その「試作」の段階です。ロボットアームは試作されたりしていますが、現場のことは、ほぼ何一つ解っていません。ロボットアームの試作機は「格納容器の壁に開いた穴を通して遠隔操作でロボットアームを中心まで近づけ、伸ばしたアームの先端でデブリを少しずつ削り、缶に収納し運び出す手順を想定している」のですが、それより前に「原子炉内に放射性物質が漏れない気密空間をつくり、その中にロボットアームやレールを設置」するのだそうですが、その気密空間を原子炉内にどうつくるのかの言及はありません。そんな事故の東電福島で、3号機でミュー粒子を活用した透視調査が開始されます。2号機ではすでにその調査が実施されました。「2号機では圧力容器の底に燃料デブリとみられる物質の黒い影が確認された」(5月3日、福島民報)。ミュー粒子は「ミュー粒子を観測できる測定装置を使うと、原子炉内部をエックス線写真のように透かして見ることができる」のだそうですが、しかし、2号機の調査結果は「燃料デブリとみられる物質の黒い影」が確認されたそうですが、燃料デブリと「みられる」以上のことが解った訳ではありません。
 以上のように、浪江、飯舘、川俣・山木屋、富岡で約4万人が避難指示解除になったにもかかわらず、「帰還徐々」でその数が1000人も満たないのは、6年前まで生活環境が整っていたその場所が、生活環境としては何よりもふさわしくない、被ばくを免れない場所であり、東電福島の事故現場から近く、そこでの事故は何一つ終わっていませんから、そこから遠くないその場所に戻れないのです。
 東電福島の事故で降り注いだ放射性物質で、たくさんの人たちが避難せざるを得なくなりました。事故も事故による放射性物質も、事故前の状態に戻った訳ではありません。前掲のように、不完全な除染を理由に避難を解除し、帰還が唯一の選択であるかのような避難解除に戸惑う人たちもたくさんいます。
 そうではなくて、恐怖以外何もなかった事故で、避難が余儀なくされ、それが6年を超えて続く人たちは、自分たちが、どう生きるかの選択ぐらいは許されていいように思えます。たとえば、被曝の危険が払拭された訳ではない元の住居に戻るかどうかは、その人が納得できるかどうかに委ねるべきなのです。残っている放射性物質のこと棚上げした解除、その上での帰還が唯一の選択であるなどのことがあってはならないのはもちろんです。

5月21日週報、冒頭引用部分の訂正箇所
4行目「所与としてにすでにあったKのごとく」→
   「所与としてにすでにあったかのごとく」
23行目「小林 章」→「水林 章」 height=1
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