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2017年07月05週
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 東電福島の事故で、最近の地元の新聞で話題になっているのは、「トリチウム含む処理水(汚染水)」の海洋放出、3号機の調査で水中ロボットを投入し「…激しい損傷」が確認されたことなどです。
 「東京電力福島第一原発で高濃度汚染水を浄化した後に残る放射性物質を含んだ処理水を巡り、同社の川村隆会長が13日までに共同通信社などのインタビューで『(東電として)判断はもうしている』と述べ、海に放出する方針を明言した。処理水は、トリチウムを含み、第一原発敷地内のタンクに大量に保管されているが、風評被害を懸念する地元の漁業関係者らが海への放出に反対している」(7月14日、福島民報)。放出については、福島県や漁業関係者は強く反対しています。放出にあたっては、一定基準に薄めることが前提条件になっています。「福島第一原発で発生する汚染水は多核種除去設備(ALPS)で処理しているが、水素と同じ成分のトリチウムは取り除けない。ただ一定基準を下回れば世界的に放出が認められている。このため、原子力規制委員会の田中俊一委員長(福島市出身)や国際機関の関係者は『海洋放出すべきだ』との立場を取っている」(同前、福島民報)。東電福島の事故で発生する放射性物質のトリチウムの海洋放出は、繰り返し話題になってきました。海洋放出でも止む得ないとされるのは、トリチウム処理が難しいことと、一部では海洋放出が実施されているからです。「…運転中の原発などでは、法令基準以下に薄めて海に放出している」(同前、福島民報)。海洋放出が繰り返し言及されるのは、それが際限なく増え続けている為です。「第一原発では敷地内のタンクに保管している。保管量は増え続け、7月6日現在、77万7千トンで、タンク数は約580基に上る」(同前、福島民報)。
 こうした、トリチウムの海洋放出案が、無責任で理解し難いのは、「薄めて放出」(既に実施もされている)するのは当然だとしていることです。
 たとえば、血圧の高い人は塩分の摂取は少な目にした方がいいと、医師などから指示されます。で、その為に味噌汁などは、一回、一日の量は同じで“うす塩”にすることで、塩分の摂取量を少なくするように気を付けます。塩分は半分のうす塩にはしたものの、飲む量が2倍だったりすると、塩分の少な目の指示の意味がなくなってしまいます。
 で、トリチウムの海洋放出なのですが、「一定基準を下回れば」は、「条件」は守ることになりますが、放出量全体の「条件」はありませんし、言及されることもありません。血圧と塩分、それについての医師の指示は、どうであれ、医学の科学が根拠になっています。原子力発電所は、高度の技術と科学の達成で稼働される施設です。東電福島の事故は当事者によれば、「想定外の津波」が原因ということになっていますが、本来の意味で津波の自然も科学であってみれば、それを想定外とするのは、この人たちには、根本において技術・科学を語る資格も、技術・科学をもとに成り立っている原子力発電所を稼働する資格も欠けていることになります。
 原子力発電所の稼働が、完全に放射性物質を閉じ込めることが条件であったとすれば、それが出来ない時、出来なくなってしまったら、その技術・科学の名において一切の弁明は許されないのです。
 東電福島の事故で、最近の地元の新聞の話題は「第一原発3号機調査」です。「東京電力は19日、福島第一原発3号機の原子炉格納容器内に溜まった汚染水に水中ロボットを初めて投入した。複数の構造物が激しく損傷しており、調査した範囲では、圧力容器下部に本来あるはずの格子状の鉄製足場(グレーチング)を確認出来なかった。炉心溶融で溶け落ちたとみられる核燃料(燃料デブリ)の取り出し手法の検討に向けて燃料デブリを確認するため、21日は格納容器の底までロボットを潜らせる」(7月20日、福島民報)。「第一原発3号機調査、複数の物体撮影」「東京電力は21日、福島第一原発3号機の原子炉格納容器内で、水中ロボットを用いた調査を再開し、圧力容器の底部付近で岩状やつらら状になった複数の物体を撮影した。東電は『事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の可能性が高い』と、明らかにした。今回の画像は、燃料デブリ取り出しの工法決定に向け、貴重なデータとなる」(7月22日、福島民報)。東電は、東電福島の事故で、それが炉心溶融事故であったにもかかわらず、ずっと炉心損傷とし、2011年5月になって、やっと炉心溶融を認めました。その時点で東電は、「認めなかった理由は、定義がなかったから」と発表し、2015年になって定義を指す文書の存在とそれを隠蔽していたことを認めました。東電福島の事故を、何としても炉心溶融とは認めたくなかったのです。炉心溶融・重大事故は決して後戻りが出来ないこと、要するに事故対応がどんな意味でも、不可能であることを、誰よりも承知していたのが当事者である東京電力だったからです。事実、それが事故後の東電福島で起こり続けている事態であり、事故から6年経って実施されている、水中ロボットを用いた(炉内の)「調査」です。調査で、「複数の物体撮影」で底部付近を撮っている物体を「事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の可能性が高い」としています。原子力発電所で核燃料が「溶け落ちる」いわゆる炉心溶融が起こるのは、2800度以上の高温で燃料・被覆管が溶け、圧力容器の底部を溶かし、「圧力容器の下にある鉄製足場(グレーチング)」も溶かし、「圧力容器の底を突き破って落下し」「格納容器の底に冷え固まっている」まぁ、そんな状態なのです。
 東電福島の事故対策は、それの修復はもちろん不可能で、廃炉が難しいのは、一般に廃炉がそうである、まず燃料を取り出すことから始められないのは、そこでは前述のようなことが起こってしまっているからです。今回、3号機の内部を撮影したロボットは、なかなかよくできていると言われます。「格納容器の内部に通じる直径14センチの貫通部分から入れるため、ロボットは円柱状で直径約13センチ、全長30センチ」「200シーベルトの放射線を浴びても耐えられる」「後方に47、上部してあるスクリューで移動」「格納容器内は真っ暗で、堆積物が舞い上がり視界を遮る可能性もあるため、前後に搭載した高輝度発光ダイオード(LED)ライトで周囲を照らしながら…」(7月23日、福島民報)。で、撮影出来たとして、廃炉・デブリの取り出しは大変です。「極めて高い放射線量の中でデブリや構造物を解体する機器」が必要でその「研究」「開発から始めなくてはなりません。「内部に通じる直径14センチの貫通部」から、例えば、ロボットアームのようなものを使い、2800度の高温で溶け固まっており、更にその場所もその物も、超高濃度の放射能で汚染されている物を、ちまちま突っついて、ちまちま砕いて、ちまちま運び出すなどということが可能だったとしても、途方もなく時間が必要で、運び出す汚染物質の処理は、ただただそのまま保管し続けるしか方法はありません。だったとしても、取り出しについての「工法」が「検討」されたりしています。「気中工法」です。「東京電力福島第一原発の廃炉作業で最難関となる「3号機からの溶融燃料(デブリ)の取り出しについて、廃炉の技術支援を担う原子力損害賠償、廃炉等支援機構、3基とも原子炉格納容器を水が満たさない“気中工法”を軸に、最初は格納容器の横側から重点的に始める方針を検討していることが、4日分かった。デブリ取り出しの具体的な手段が明らかになるのは初めて」(7月5日、福島民報)。「冠水工法は、水が放射線を遮る点で有利だが、事故で格納容器が損傷していると見られ、止水は困難と判断した」(前同、福島民報)。で「気中工法」なのですがしかし、やっぱり難しいのです。「…検討中の気中工法は、一部のデブリが水に浸からずに空気に触れている状態を想定し、遠隔操作で水をかけ流しながら、ドリルやレーザーで少しずつ削ることが想定される」。しかし「…放射線の遮蔽(しゃへい)やデブリが飛び散らないようにするのが、大きな課題になる」(7月5日、福島民報)。
 廃炉と言う限り、燃料を取り出すことから始めるのが、条件になります。危険が前提の、廃炉は、事前に備えられている機器を使えば不可能ではありません。しかし、事故で燃料はもちろん原子炉本体が溶融してしまった東電福島の場合、安全に廃炉の手段を踏むことは、どんな意味でも難しくなっています。原子力発電所の重大事故の本来の意味は、手の付けようがなくなっていることです。手の付けようがないから、事故から6年経ってやっと、「14センチの貫通部から直径13センチロボットを内部に入れて「撮影」しています。このロボットは、なかなか良くやったと言えなくはありませんが、それがやっとなのです。廃炉どころではないのです。事故対策の現状は、壊れた原子炉に外部から注水して冷やし続けること、壊れている為にその水が高濃度の汚染水となって漏れ出し、更にその処理に追われ続けています。挙句の果てに言われていることの一つが、処理不能のトリチウムを、薄めて海洋に放出することです。
 原子力発電所の「廃炉」は、通常の場合でも、それを稼働することで発生する高濃度放射性物質との闘いになります。しかし、曲がりなりにも、閉じ込められながら作業する技術と工程が準備されています。東電福島の事故は、この技術と工程のすべてを破壊してしまいました。燃料が溶融し、原子炉内が6年経った今も、その状態が把握できず、やっと手にした映像は破壊のすさまじさの一端は解るものの、それは廃炉の手掛かりになったりはしません。じゃなくって、廃炉の手掛かりのすべてを破壊したのが、東電福島の事故なのです。そんな事実を、これでもかと突き付けるのが、ロボットによる映像であるにもかかわらず、「冠水工法」に代わる「気中工法」が語られたりします。今、どんな工法が検討されたとしても、事故で露出してしまった原子力発電施設は、見ることも触ることも出来なくなっています。重大事故の東電福島に廃炉は、あり得ないのです。

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