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小さな手大きな手

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2017年09月01週
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 9月16日(土)に、西宮勤労会館で映画「標的の島・風(かじ)かたか」の上映が計画されています。「風(かじ)かたか」は、“風よけ”“防波堤”です。アメリカのアジア戦略「エアシーバトル構想」は、日本列島と沖縄・南西諸島を防波堤として中国を封じ込める軍事作戦です。三上智恵監督が作ってきた沖縄の映画、「標的の村」「戦場ぬ止(とぅどぅ)み」に続く3作目が「標的の島・風(かじ)かたか」です。
 映画の上映を案内するチラシで紹介されているのが七尾旅人の「兵士Aくんの歌」です。映画製作の案内に、それを歌う七尾旅人が紹介されています。「…権力を笑い飛ばし、豊穣に歓喜する農民の誇りと反骨精神。島々の自然と歴史が育んだ豊かな文化がスクリーンに咲き乱れる。そして県民大会で古謝美佐子が歌う『童神』、辺野古ゲート前でかき鳴らされる三線の音色。高江のテントで『兵士Aくんの歌』を歌う七尾旅人のまわりには全国から駆けつけた若者たちの姿があった。」

1人目の彼はどんな人だろう
1人目の戦死者Aくん
1人目の彼はどんな人だろう 
何十年目の戦死者Aくん
彼は僕の友達 あれは僕の弟 
彼はわたしの彼 あれはわたしの子
1人目の君はどんな人かな 
野球好き それとも ラジオ好き
1人目の彼はどんな人だろう 
1人目の戦死者Aくん
彼は僕の友達 あれは僕の弟 
彼はわたしの彼 あれはわたしの子

わたしは失うのか 
あなたを失うのか
この国は失うのか 
ここで失うのか
わたしたちは失うのか 
誰を失うのか
この国は失うのか 
ここで
1人目の君は何を見るだろう 
1人目の戦死者Aくん
1人目の君はどこにいるだろう 
この国のどこかで 
まだ君が生きている

 「…非常にハードな世の中で、力強いものと力弱いものが2極化して、どっちからもおもしろい音楽が出てくると思うので注目していますが、同時に日本社会の負荷が高まるほど、物事や考えがどんどんシンプルになっていく傾向は危険だと思っています。なので、時代を肯定し謳歌するような音楽だけでなく、時代と批評的に向き合い、軋轢し、抗体となるような音楽を見つけるのが好きです」(「無敵の声が『うた』であることの最初の照明/七尾旅人」ユリイカ2015№664)と語って生まれた七尾旅人の歌の一つが「圏内の歌」です(CD「リトルメロディ」)。

離れられない 小さな町
私たちが育った この町
どろんこで 遊んだ後
のそきこんだ 水辺に うつる 月

激しい雨 屋根を濡らす
放射能が雨樋を 伝って
庭を濡らす 靴を濡らす
あの子の野球ボールを濡らした

子供たちだけでも どこか遠くへ

何年も 何年も
おばあちゃんに聞かされた寝物語
ここらへんの 子供たちは
みんな知ってる優しいお話

子供たちだけでも どこか遠くへ
逃がしたい

離れられない 愛する町
生きてくことを決めた この町
まるで何も なかったよに
微笑みをかわ 桜の下

子供たちだけでも どこか遠くへ
逃がしたい
どこか遠くへ
逃がしたい

離れられない 小さな町

 辺野古(8月22、23日)から帰って、「詩」を書きました。そこそこの強い意志と体力がないと詩というものは書けないことを思い知りました。

2017年8月23日、辺野古

おばあの優しい目が
正面を向く時
斜めから見たその目は
見てはならないものと
襲いかかるものへの恐怖
しぼったままの雑巾の
しみだらけの腕が
戦争をしてはいけないと
閉ざした口が叫ぶ
「決して乞食の袋を下げぬとか、
牢屋には行かぬとは言ってはいけない」
おばあの諺だ

沸騰する南の島に
冷気が走る
言葉は人間だ
言葉を封じられた若者の
苦悩が会うたびに深くなる
憎悪ではない苦悩
若者を苦しめてはならない
棒の先のカメラをあやつる若者が
言った「危ないから」
「危ないのは おまえらだ」
ひるんだ若者の顔に涙はなかった
しかし、だれも何も見てはいなかった
若者を苦しめてはならない
みえない顔をあぶり出せ

赤い花だった
明るい赤い花だった
葉っぱは濃い緑ではなかった
沸騰するこの島の太陽と
青い空と
やわらかな緑の葉っぱと
明るい赤い花の咲くこの島で
何人も平和を乱すことはしない
乱すことはしない人たちの島が
この島だ

13歳で沖縄の戦争を見たおばあと、「規制!」の合図で座り込んでいる人たちを排除する若い機動隊員、そして夏の沖縄の青い空にはえるホウオウボクの「詩」です。
    
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