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2019年12月05週
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東電福島の事故で、1号機の格納容器の圧力を下げるため、放射性物質を含む蒸気を外部に放出する「ベント(排気)」に使われた排気筒の解体は、トラブル続きで、完了予定が2020年5月に延期されています。「2019年中に見込んでいた完了時期を見直し、2020年5月上旬に延期する」「解体作業は、高さ約120メートルの排気筒の上約半分を約3メートルずつ23の工程で輪切りにしていく計画。現時点では第4工程までしか終えていない。8月に作業を開始したが、切断装置の通信異常や、刃が筒に食い込んで外れなくなるトラブルが続いた。東電は悪天候などの影響で完了時期がさらに遅くなる可能性もあるとしている」(12月17日、福島民報)。排気筒解体が、切断予定の約72メートルのうち12メートルに止まっているのは、それが「ベント」に使われた為、特に内部は高濃度に汚染されている為、その拡散を防いだり、高くつり上げた切断機器を遠隔操作する必要があったりで、一般的なコンクリート建築物の解体工事のような訳には行かないからです。放射性物質で汚染されていることが、解体作業そのものをはばんでいるのです。外にあって、そこに見えている排気筒であっても、その解体が難しいのですから、壊れた原子炉内部の、溶融した燃料周辺のすべてを一緒に溶融し混ざってしまった「デブリ」となると、その取り出しが生やさしくないのは容易に想像できます。
 なのに、その「デブリ取り出し」を国と東電は「20年開始」としています。「国と東京電力は2日、福島第一原発の廃炉工程表の改定案をまとめ、事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しを2021年内に2号機から始める方針を示した」「ただ、まず試験的に数グラム程度を取り出すだけで、取り出しを終える時期や、1,3号機の開始時期を示していない。廃炉まで『30~40年』とする工程の大枠は維持したが、課題は山積みしており、道のりは遠い」「デブリの取り出しは、廃炉の行方を左右する最大の難関。2号機は、炉心溶融した1~3号機の中では内部の調査が進んでおり、格納容器下部にあるデブリとみられる物質をロボットでつかめることを確認している。水素爆発せず原子炉建屋が無事だったため、作業現場の放射線量が比較的低いことも考慮した。21年内に格納容器の穴からアーム型の装置を入れて少量を取り出す」「ただデブリの性質は詳しくわかっておらず、取り出した物質の分析や、取り出すロボットの開発などを進めながら手探りで進める必要がある」「一方、1号機はカメラの調査でデブリを確認できておらず、3号機はデブリがあるとみられる格納容器下部に深さ6メートルの水がたまっている。いずれも取り出しのめどはたっていない」(12月3日、朝日新聞)。
 そこに見えている排気筒の解体を難しくしているのは高濃度の放射性物質です。デブリがあるとされる原子炉格納容器内部は比べものにならないくらいの超高濃度の放射性物質が充満している場所です。たとえ、ロボットカメラであっても、それを入れることも取り出すこともそれが高濃度で汚染される為にそのことを難しくし、それを出し入れする「穴」の開放は、そこから高濃度の放射性物質の排出につながり、その作業に当たる作業員の被曝が避けられなくなります。完全に閉じ込めることでかろうじて安全らしきものが保たれるのに、どんな作業であれ、その作業が放射性物質の放出につながってしまうことが、作業そのものを難しくしてしまいます。これが、東電福島の重大事故が、何よりも厳しく突きつけていることです。
 なのに、廃炉工程表なるものがあって、その「改定案」が示されるとすれば、東電福島の事故対策そのものを難しくしている事実を直視しないことになります。そうだとすれば、「廃炉工程表改定案」は、自ら事故対策を踏みにじることになります。
 こうして「自ら事故対策」を踏みにじる事実としてあげられる一つが、事故で汚染された地域からの避難が、汚染さている事実についてほぼ一切言及されることなく、避難解除、そこに戻ることが急がれる政策であり、別の一つが処理不能であるはずの汚染物質の、処理を装った保管及び処分方法です。以下、東電福島の地元の新聞を基にそれら事実について検討します。
11月15日、「トリチウム濃度公表データ誤り/東電発表」
11月16日、「廃炉作業18日に中断/第一原発、安全点検実施へ、人身災害ミス頻発」
11月18日、「タンク底面の点検困難/第一原発処理水、沈殿物で傷分からず」
11月19日、「第一原発処理水の海洋放出/年間総量3300分の1/経産省試算、自然被ばくと比較」
     「原発処理水放出の被ばく試算/情報発信、議論継続を」
     「『特効なし』明文化へ/次期総合特別計画に記載/東電社長方針」
11月22日、「排気筒解体工事事故防止徹底を/県廃炉監視協で意見」
11月25日、「3号機格納容器耐震補強へ/第一原発2021年にも水抜き作業」
11月27日、「トリチウム水処分、風評対策求める声/福島で安全確保県民会議」
11月28日、「第一原発/デブリ回収2号機から/政府・東電方針/改定工程表に明記」
11月29日、「燃料搬出へカバー設置/第一原発1号プールに新工法案/がれき撤去前に」
     「手作業で一部切断/排気筒解体/装置トラブル」

(次週につづく)

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