防衛大臣 河野 太郎 様
沖縄防衛局長 田中 利則 様
街で生活する人たちの「安全を脅かし」続ける、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の即時撤去を求めます。
安全が「脅かされ」続ける沖縄で、更に安全を脅かす、辺野古新米軍基地建設工事の即時停止を求めます。
国は、「陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の秋田市、萩市における配備計画で、「安全性に疑問がある」として、その計画を停止。更に、防衛相は両市、両県に陳謝しています。
一方で、明らかに「安全を脅かし」かつ「環境破壊」更に、地元沖縄の人たちの多数が強く「反対の意思表示」をしているにもかかわらず、沖縄県名護市辺野古新米軍基地建設が、強行されています。
秋田市、萩市では、安全性に「疑問」があるとして、国の安全保障の重大な政策の実行を停止しています。沖縄では、今までも、今も、そして間違いなくこれからも、繰り返し繰り返し毎日の生活が脅かされ、現実の事故・事件が繰り返されているにもかかわらず、米軍基地は存在し続け、新たなそしてより強固な辺野古新米軍基地建設が強行されています。
「イージス・アショア」の建設が安全性に「疑問」があることを理由に停止されるなら、現に「安全」が脅かされている米軍基地の沖縄で、更に「安全」を脅かす辺野古新米軍基地建設は即時停止されなくてはなりません。
6月15日、「陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』配備計画を停止」することが決まり、河野太郎防衛相が、配備予定地であった秋田県(21日)及び山口県(19日)に出向き、混迷した上に「配備計画停止」となったことを謝罪しています。
配備計画停止の理由は、「技術と予算」ということになっていますが、中でも「技術」は、現時点で「ブースター(推進装置)の市街地落下を回避できる」と明言できていません。配備が計画されていたいずれの場所も、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)、同むつみ演習場(山口県萩市)内でしたが、元々ブースターがそこを外れ基地周辺の民家などに落下することは否定できないからです。
混迷の結果、「回避できにくい」、即ち周辺住民の安全を保証できない結果、配備停止となったのが経緯です。
「イージス・アショア」の配備計画は「北朝鮮のミサイルの脅威を除くため」でしたから、結果的には「その脅威」よりも、当面は住民の安全が優先されたことになります。広く国民・住民の安全を守る為の防衛システムが、同時に住民の安全をおびやかすことになるとすれば、守るということの本来の目的の「本末転倒」になりますから、中止は、当然の決定です。
一方で、明らかな「本末転倒」をどんな意味でもゴリ押ししているのが、沖縄の米軍基地、更に、辺野古新米軍基地建設です。沖縄県に広く点在する米軍基地で、昼夜、その場所を選ばず実施される、実戦を想定した訓練によって、大小の事故が繰り返されてきました。沖縄島の人たちが生活する、その生活のすぐそこに、突き刺さるように配置されている米軍基地、生活のあらゆる部分を容赦なく覆うようにして実施される訓練は、必然的に沖縄島に住んでいる人たちにどんな意味でも「回避」できない危険をさらに続けてきました。
現に、中でも街の中心部にあって、それが実戦訓練の基地として、昼夜時間を問わず、しかも低空で戦闘機が着陸、離陸を無制限で繰り返すとすれば、その基地は危険極まりないに決まっています。
それが、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場です。
たくさんの子どもたちの命が奪われることになった、宮森小学校への米軍機の墜落事故、沖縄国際大学への米軍ヘリコプターの墜落事故、部品の保育園庭への落下事故など、米軍普天間基地をめぐって繰り返される事故は、沖縄に、そこに生活する人たちの生活に突き刺さるようにして米軍基地が存在する限り、「回避」はできないのです。沖縄島のいたるところに、米軍基地が建設され、そこを拠点として、実戦を想定した訓練が繰り返されています。
・戦闘機の発着訓練
・軍事物資の搬入搬出訓練
・長距離、戦略爆撃機の発着訓練
・戦闘用兵器、物資の輸送訓練
(特に、普天間飛行場のオスプレイ)
・パラシュート降下訓練
・訓練用資材のヘリコプターによる輸送訓練
・海岸線で上陸訓練
・基地をめぐる兵士、車両、関係者の自由な出入り
(次週につづく)
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