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2020年10月04週
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(前週よりのつづき)
 そのように解釈できてしまうであろう「シナリオ」も、中間報告は描いてみせます。シナリオは①~④まであり次のようになっています。一連のシナリオがちゃんと読み取れているか「自信」はありませんが、そんなにずれてはいないと思われます。
① シナリオ1:即時・全撤去
「汚染した機器・構造物及び汚染土壌などを早い時期に全撤去するため」「サイトはクリーンな更地になる」のですが、「機器・建屋の放射能の減衰はあまり期待できない」「作業が困難」ですから、「即時・全撤去」は、そもそも最初からあり得ないシナリオになります。
② シナリオ2:即時・部分撤去
なにしろどんなに少なくても「部分」ですから、即時撤去は不可能ではありませんが、ほとんどそのまま残りますから、更地になる見通しは限りなく遠くなります。
③ シナリオ3:安全貯蔵・全撤去
 「即時」が難しいとすれば、時間をかけ、放射能の「減衰」を待って作業が可能になった段階で全撤去をするのですが、それまで待つ間、放射性物質を安全に管理する、当面は安全に貯蔵することを優先します。いずれは、「全撤去」することになるのですが、たぶん、いつのことだかを明言することはできません。
④ シナリオ4:安全貯蔵・部分撤去
 「部分撤去」と言うのは、最初から、全撤去・更地の状態の、「エンドステート(最終的な状態)」は考えないことにして、たとえば、手の付けようのないものと、手の付けられそうなものを区分し、後者の方の「部分撤去」で1Fの廃炉は完了にするという考え方です。この場合、事故現場のほとんどは現状のまま残すことになりますが、全くそのままとは言えませんから、「安全貯蔵」ということにします。ただ、手の付けようのないくらい危ないものを、「安全」とは言えないはずですから、ものは言いようと言うか、どちらかと言えば、はっきり「虚偽」と言った方がいいように思えます。その「虚偽」を書き連ねるのが以下④シナリオ4:安全貯蔵・部分撤去」の文言です。「…施設を安全貯蔵の状態に置くため、廃炉作業に取り組む時期は遅くなる。この期間中には、解体作業の技術的な準備、機器・構造物の放射能の減衰による作業の安易化、放射性廃棄物の処分施設の確保、サイトの修復の実施が可能である。施設は地上のみ解体、またサイト修復では安全を確保した上で、一部領域の継続した管理・監視が行われる(スチュワードシップ)のため、シナリオ2と同様に地下構造物や土壌などの汚染状況にも依存するが、放射性廃棄物の発生量をかなり低減できる可能性がある。サイトには地下構造物及び汚染土壌などが残存し、また放射性廃棄物の保管施設が設置されるので、サイト解体は限定される。エンドステート達成までには、安全貯蔵期間に加えて、放射性廃棄物の処分施設の確保、残存施設の放射能の減衰を待つことが必要なことから長期間を有する。サイトには原子炉建屋、タービン建屋、放射性廃棄物管理施設以外にも、多くの施設(その他施設)が存在し、これらを解体するとかなりの放射性廃棄物が発生する。その他施設の汚染の程度は低いため、解体した物をサイト内で利用するなどの方策(クリアランスを含む)を採ることにより、放射性廃棄物の発生を低減できる可能性がある。なお、シナリオ3と同様に、廃炉・サイト修復の終了(フェーズ3終了)まで待てば、その他施設の廃炉・サイト修復で発生する放射性廃棄物は限定的になることが予想される」(中間報告、P.26、27)。
 たとえば、この「④シナリオ4」をもとに、エンドステート(最終的な状態)を想定し、「サイト利用が可能な状態などをどの時期までに実現するのか」について、検討に必要な視点が7項目あげられているので、それの「検討」をします。(「」が検討の結果と評価)
・サイトの有効利用(一部/全部、制限/無制限)が可能か
「『可能ではない』、どのシナリオであったとしても具体的な可能性は何一つ示せないのだから」
・安全性(作業員及び公衆)は確保されるか、
「『確保されない』、重大事故で、放射性物質を環境中に放出させた時点で、例外なくすべてのものが被曝を避けられなくなったのであり、たとえば作業員は日常的な被曝を余儀なくさせられている」
・合理性(経済性)は確保されるのか
「『確保されない』、事故対策の一つである『除染』の費用だけでも10兆円を超える状況で、『廃炉』にかかる費用は予測さえできないし、それらすべては経済的な何かを生み出すのではなく、すべてが対策費として消えて行く」
・放射性廃棄物の安全な管理は可能か
「『可能ではない』、どんな状況のどんな状態であっても危険な放射性物質の安全管理はあり得ない。ましてや、その危険の確認・確定もできない1Fの事故の場合それがほぼ全く不可能であることを「①シナリオ」が自ら物語っている。
(次週へつづく)
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