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2021年09月01週
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(前週よりのつづき)
 そして、セシウム、多核種が除去された後の汚染水が、この一カ月の間にも、地元の新聞が断続的に報道している「処理水問題」です。大きくは、2つの段階で、放射性物質を除去したとされる汚染水には、「処理不能」とされるトリチウムがそのまま残っていて、今も、前掲の「白書」によれば、毎日およそ140㎥増え続けています。この汚染水は、容量1000トン(㎥)のタンクで保管されていますが、その置き場所が、東電敷地内には得られない「限界」ということが、主な理由で国が決めたのが、「薄めて、海洋放出する」です。早くに、そのことは決まりそうになっていたのですが、汚染水にはトリチウム以外の放射性物質も含まれていることが「発覚」し、「再処理」することを条件に、国が決めたのが「薄めて、海洋放出する」です。この方針も、すんなり行かないことを、この一カ月の地元の新聞が断続的に報道しています。その要点と言うか問題になっているのは、「薄めて、海洋放出する」場合の「風評被害、対策」です。東電、国、県(福島)は、その為の対策部署、担当者を置いてその対策に当たろうとしています。
 放射性物質であるトリチウム水を、海洋に放出したとしても、それがどんな意味でも全く「安全」であることを保証・言明できるのであれば、そもそも「風評」などと言うことは問題にもならないはずです。しかし、「薄めて、海洋放出する」と、国が決めた時には、その保証・言明はありませんでした。
 安全の保証・言明はできないし、できなかったからです。で、そっちの方は、保留しておいて、早々に風評対策が浮上することになりました。同時に、海洋放出するのは、トリチウム及び除去の難しい放射性物質を含む「汚染水」なのですが、今やそうは言われなくて「処理水」ということになっています。「汚染水」である限り、もしそれを環境中に放出する、たとえ薄めてでも、海洋に放出するのであれば、安全の保証・言明が必要になります。しかし、「処理水」になってしまうと、そこのところは「通過」してしまっているのですから、問題は「受け取り方」ないし「心の問題」となり、たとえば「実害」ではない「風評」ないし「風評被害」の問題になります。なってしまいました。
 なんだか「変」と言うか、恐れを知らないと言うか問題をすり替えてしまうのです。いろいろ手だてを尽くしてはみたものの、結果的には処理不能の汚染水を、水(海水)で薄めて海に流すよりないという現実・事実、当然そのことが安全であることの保証・言明はできないのに、その事実は棚上げして、問題をすり替えて、海洋放出するのは、言ってみればただの処理水であって、そんなものを心配する必要はないということにしてしまうのです。
 ですが、なかなかそうは問屋が卸さないと言うか、薄めたとは言え海洋放出するのは汚染水ですから、心配の種は完全に払拭できそうにありません。で、予防線を張って、早々と「風評」ないし「風評被害」の対策として、東電、国、県がその担当部署まで作ることになっているのです。
 事柄は、とっても簡単です。
 汚染水を海洋放出するなら、処理水とは言わないで、「この汚染水は、海洋放出しても安全である」とし、その根拠を示せば済むことです。それをしないのは、できないからです。できない結果、それら一切をすっ飛ばして本来の理由・根拠を一切示さず、国が決めてしまったのが「薄めて、海洋放出する」です。
 もちろん、本来の本筋がうやむやないし。すり替えられたのです。その結果浮上しているのが、汚染水でお魚さんを飼育する実検「処理水で魚飼育、東電来年夏に試験開始」です(7月30日、福島民報)。
 これって、まるで、東電福島の重大事故の問題に、責任者でもないし当事者でもないお魚さんを巻き込んでしまうことになります。
 東電福島の重大事故の責任は、もちろん当該の原子力発電所を稼働させていた、東電にあるのはもちろんですが、責任者であり当事者であるのは人間です。お魚さんではありません。人間が原子力発電所を稼働させ、それが重大事故になった時、そしてそれは、チェルノブイリや東電福島のように、あり得ることであったにもかかわらず、稼働させた結果、処理不能な放射性物質の毒を環境中に放出させることになりました。
 これが、東電福島の重大事故の事実です。処理不能の放射性物質・トリチウムを環境中に放出することでしか、稼働できないのが、原子力発電所であり、東電福島の事故です。
 既に、お魚さんたちを含め、自然環境の中をありのまま生きている生きものたちは、この事故に巻き込まれています。東電が計画している「処理水で魚飼育」は、事故を無かったことにする為に、お魚さんたちを巻き込むことになります。
 で、お魚さんたちの声が聞こえてくるようです。

ひらめ:安全だったら、そんな水の中で私らを飼って実験じゃなくって、さっさと飲料水として売り出しゃあいいのに。
たこA:とにかく、わたしゃいやだね。食べられちゃうのはともかく、「実験」はいやだね。
たこB:ウソは嫌いだね。安全だ。安全だと言っておいて、実験はないよね。
こうなご:そうだ。そうだ。そうだ。そうだ。そうだとも、そうだね。ええそうだ。そうだとおもう。そうだ。うそだ。うそだ。うそだ。そうだ…。
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